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コミュニケーション制度の成功例


目次[非表示]

  1. 1.取材させていただいた企業
  2. 2.社員同士が気軽にコミュニケーションできる環境を、ユニークな社内制度でバックアップ
    1. 2.1.30ものユニークな社内制度で社員の生産性を向上
    2. 2.2.社内コミュニケーション活性化制度で業務を円滑に
    3. 2.3.新卒者や内定者とのコミュニケーションで仕事をスムースに開始
    4. 2.4.テーマを決めて社長とランチそこから生まれるプロジェクトも
    5. 2.5.社内メールは廃止企業内SNSで活発な議論を

取材させていただいた企業

Sansan株式会社

クラウドを活用した法人向け名刺管理サービス『Sansan』と、個人向け名刺アプリ『Eight』を提供。松重豊さんが「それさぁ、早く言ってよ」とつぶやくテレビCMでもおなじみ。

社員同士が気軽にコミュニケーションできる環境を、ユニークな社内制度でバックアップ

30ものユニークな社内制度で社員の生産性を向上

「出会いからイノベーションを生み出す」をミッションに、クラウド名刺管理サービスの提供で快進撃を続けるSansan株式会社。同社は数々のユニークな社内制度で、優秀な人材を集めていることでも注目されています。

「当社は2007年に設立された企業です。現在の社員数は500名弱と少数精鋭のため、社員一人ひとりが最大のパフォーマンスを発揮できることが、会社にとっても非常に重要だと考えています」と、語るのは広報担当の長倉紀子さん。
 同社には現在30ほどの社内制度がありますが、そのすべてが社員の生産性向上のために導入されたものだといいます。

「例えば『H2O(近隣住宅補助制度)』は、本社の最寄り駅である表参道駅と渋谷駅から2駅以内に住んでいる社員に住宅費用を会社が補助する制度です。朝夕のラッシュにもまれることなく、しかも短い通勤時間で会社に到着できれば、そのぶん消耗を防ぎパフォーマンスを向上できるだろうという発想です」

 そうした業務効率向上を狙った制度のほか、 業務に必要な書籍購入費用の一部を会社で負担する『Geek Seek Book』のように、スキルアップのための制度も整っているそう。


社内コミュニケーション活性化制度で業務を円滑に

 さらに同社の社内制度で大きな成果を上げているのが、社内のコミュニケーションを活性化する取り組みだといいます。その一つである『よいこ』は、「よりよいコミュニティー」の略で、社員がさまざまな企画で交流をはかることを応援するために、活動費の一部を会社が補助してくれる制度です。

「ボルダリングやヨガ、フットサルといった体を動かすコミュニティーから、さまざまなエリアのラーメン二郎を食べ歩くラーメン二郎部といった、ユニークなコミュニティーも活動しています」

 制度の中身はもちろん、名前もユニークな同社の取り組み。たとえば「Know Me(のーみー)」は、英語で文字通り「私を知って」という意味と、日本語の「飲み」のダブルミーニングです。その背景にあるのは、今年の新卒社員だけで20名、さらに中途採用者も毎月コンスタントに20名前後が入社しているという同社の成長があるといいます。

「設立当時は、代表の寺田親弘と数名の創業メンバーで始まった会社です。それが設立から3年ほどが経ち、社員も30名を超えた頃から、『違う部署にいる人がどんな仕事をしているか把握しづらい』といったケースが見られるようになりました。このまま組織が拡大すると、部署同士の壁はますます高くなる。そのため、社員同士のコミュニケーションを円滑にできるようにと考えた当時の人事担当者が、『Know Me』の導入を決めました。」
 これは、他部署の社員と飲みに行く場合、会社から1人あたり最大3,000円の補助が受けられるというもので、現在でも最も多く活用されている社内制度だそうです。

「もちろん、会社のお金で楽しく飲みましょうということではなく(笑)。あくまでもお互いを知り、仕事について話すことが目的です。違う部署の人同士はもちろん、普段なかなか話すチャンスのない上司や役職者にも『今度、Know Meしませんか?』と声をかけることができます。社内の共通言語として、『Know Meする』=『お互いのことを知って仕事に役立てる』ことだと理解しているから、誘う方も誘われる方も気兼ねなく利用ができるのだと思います」

 接点のない部署のメンバー同士がお互いの仕事を理解したり、問題の解決の糸口が見えるなど具体的なアクションにつながった例も多く、コストの何倍もリターンのある制度と社内でも評価されている「Know Me」。例えば、違う事業部のマーケティング部同士で、『Know Me』をきっかけにマーケティングの勉強会を開いたり。普段接点がない社員同士が会話を交わすことで、別の視点からの意見を聞くことができるといいます。

新卒者や内定者とのコミュニケーションで
仕事をスムースに開始

 もう一つ、社内であまり知らない人同士が接点を持つチャンスとして生かされている制度が、『つまみーの』。本社内にあるリフレッシュスペース「GARDEN」で、毎月第一水曜日の19時から21時まで、ケータリングのおつまみと飲み物が提供されています。

「仕事がひと段落してから途中参加しても、他に用事がある人は途中退出も自由。軽くアルコールを楽しみながら、自由に交流を楽しむ場として活用されています。そこで立ち話をした人同士で、『もっと話がしたいですね』『じゃあ今度、「Know Me」しましょう!』と発展していくことも多いですね」

 また社外の人を招待して、顔合わせや仕事が一区切りした打ち上げなど利用するケースもあるといいます。
「また新卒の内定者や、中途採用で選考途中の人に会社の雰囲気を知ってもらうために招待することも多いんですよ。入社前にいろいろな人と顔見知りになっていたことで、職場にもすぐに溶け込め、仕事をスムースに始められるというメリットも大きいと思います」

テーマを決めて社長とランチ
そこから生まれるプロジェクトも

 コミュニケーション活性化の制度として、やはり設立間もない頃から続けられているのが「テランチ」。これは、代表の寺田氏と社員がランチのできる制度です。

「社員が少ない頃は、入社するとなかば強制的に『テランチ』の予定が個人のカレンダーに書き込まれたと聞いています(笑)。さすがに社員が増えた今は、全員に対し寺田の時間を確保することが難しいので、基本的に社員からの希望制になっています。一対一でも、グループでもOKです」

 トップがいま考えていることを社員に直接伝えるチャンスであり、社長と社員がダイレクトに意見交換をする貴重な機会。寺田代表もつねに本気で議論するつもりで挑むそうで、
「事前に必ずテーマを決めておきますので、議論したい内容について準備をしていく必要があります。私も入社まもないころ、PRチームのリーダーと共に共同で当社のブランディング戦略について寺田と意見を交わす機会を持ちました。議論していく中で、「出会い」をテーマに表参道という街とコーポレートブランドをビハインドさせるというアイディアが生まれ、実際に新しいプロジェクトがスタート。駅の広告板をジャックしたり、リアルイベントを行うなどの一連のブランディングプロジェクトを実施しました」

 そのブランディングプロジェクトは、2018年11月に開設された同社の新支店「Sansan ONE」のオープンとも連動したものだったそう。東京青山の表参道交差点に、世界的建築家・隈研吾氏の設計で建てられた『ONE表参道』6階にあるスペースは、半分が執務エリア、もう半分が社員が自由に使えるオープンスペースで構成されています

「オープンスペースは、社員が次なる『ONE idea』を生み出すための場。ブレストやミーティングに利用するのはもちろん、仕事の合間にリラックスやリフレッシュにも使えるようにしています」

 スペースの壁には、『よいこ』で活動しているボルダリングを楽しめる、専用の壁も設置されています。また日中には、専門のバリスタが淹れる本格的なドリップコーヒーを提供。夜は同社オリジナルレシピのクラフトビールを始めとした飲み物を楽しめるバーカウンターも設けて、社員同士の肩肘はらないコミュニケーションの場として活用されているそうです。

その他、新卒入社した社員に対しても、仕事上の指導者・助言者であるメンターに選出された社員が、新卒社員と1年に1回ランチへ行く制度『ブランチ』なども行われています。新卒メンバーの成長の一助となることを目的としており、多彩なコミュニケーション制度が設けられています。

社内メールは廃止
企業内SNSで活発な議論を

 さまざまな社内制度、自由に利用できるスペース以外に、同社の風通しの良いコミュニケーションを支えているのが社内SNSだといいます。
「当社では数年前に、社員間の社内メールを廃止しています。それに代わる社内コミュニケーションツールとして採用したのが、Workplaceという社内SNS。社員間のやり取りが基本的に全てオープンになっています。もちろん個人同士でのチャットもできますが、それを見れば誰と誰がどんなやり取りをしているかが一目瞭然。極端な話、新規のプロジェクトで自分の知っているトピックがあれば、全く関係のない人が『通りすがりにすみません、その件について私はこう思います』と意見を書き込んだり、『私がお手伝いできるかもしれません』など、自由に参加して議論を活性化することができます」

 そうした流れで「今度、Know Me行きましょうか」と気軽に誘い合い、「~日空いています」「私も参加していいですか」「良い店があります」と、どんどん話が進んでいくことも多いといいます。ビジネスメールのように、「Know Meのお願い」など件名を付けたり、「~部長、おつかれさまです」といった定型文の挨拶も一切不要。Workplace上で社員が自分の考えを役員や社長に直接伝えることもでき、トップもそれに応える体制が整っているといいます。

「そんな風通しの良さがあるからこそ、私たち社員も『こうしたらもっとビジネスに役立つ、会社がよくなる』と考えることができます。組織というより同じ目標に向かうチームという感覚なので、今をより良くするために何をすればいいか、前向きに考えることが自然にできていると感じます」

 その中から新たなイノベーションが生まれ、働く人が生き生きと活躍できる環境がさらに育まれていく。次の時代の働き方のビジョンが同社の取り組みから見えてきそうです。

●お話を伺ったご担当

Sansan株式会社
ブランドコミュニケーション部 PR担当
長倉紀子さん

2017年にSansan(株)入社。現在、主に企業ブランディングコーポレートのPRを担当。


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