社内における表彰制度とは?メリット・デメリットと導入の注意点を解説

	社内における表彰制度とは?メリット・デメリットと導入の注意点を解説

組織全体の業績や生産性は、社員のモチベーションに左右されるといっても過言ではありません。近年、働く社員のやる気を向上させられる手法として、新たな社内表彰制度が確立してきています。特定の条件に合致する社員だけでなく、すべての社員が平等に評価される表彰制度は、人材マネジメントの土台作りにも欠かせないポイントが満載です。
ここでは、表彰制度の概要やメリット・デメリット、導入する際の注意点について解説します。

目次[非表示]

  1. 1.表彰制度とは
  2. 2.表彰制度のメリット・デメリット
    1. 2.1.表彰制度のメリット
    2. 2.2.表彰制度のデメリット
  3. 3.表彰制度導入の際の留意点
    1. 3.1.表彰制度は、人事制度の概念よりも自由度を大切にする
    2. 3.2.受賞の公平性や透明性、納得感がとても大切
    3. 3.3.周囲への配慮
    4. 3.4.正社員だけでなく非正社員も対象とする
  4. 4.まとめ

表彰制度とは

表彰制度とは、優れた功績や組織・社会への貢献を機に、企業が主体となって社員を褒め称える制度をいいます。
社内で表彰制度を運用する場合は、関連する事項を就業規則に明記することが労働基準法第89条により定められています。ただし表彰に値する業務や活動に定義はなく、企業が自由に定めることが可能です。

国内企業の慣行では勤続年数や営業成績に関わる表彰制度が導入されやすく、昇給や昇格といった報酬による見返りが社員のモチベーション向上につながると考えられてきました。

以下では、代表的な表彰制度にどのようなものがあるのか見ていきましょう。


表彰制度の種類

表彰制度
内容
永年勤続表彰
一定の勤続年数を讃える
定年退職表彰
定年到達を讃える
改善提案表彰
企業や業務改善への貢献を讃える
営業優秀者表彰
企業貢献につながる優れた業績を讃える
職務発明・考案表彰
新発明や改良を讃える
善行表彰
社会貢献や社会奉仕を讃える
災害時功労表彰
災害時の活躍を讃える
無事故・無災害表彰
安全への貢献を讃える
技能表彰
優秀な技術・技能を讃える
社名啓発表彰
企業の名誉に貢献した活動を讃える

近年は報奨金制度(インセンティブ)や福利厚生の充実、経済の発展により表彰制度のあり方にも変化がみられ、報酬や賞与よりも「認知(承認)」に重きが置かれてきています。

これは「成果や努力(プロセス)を認めてほしい」「人や組織から必要とされたい」という人間の欲求理論(「マズローの欲求階層説」)に基づき、過程を褒め認めることで向上心を育むという考え方から確立しました。

つまり上で挙げたような表彰制度を導入する際は、「結果主義」ではなく「プロセス主義」の視点で社員を表彰する姿勢が最重要といえます。

こうした近年の傾向から生まれた新しい表彰制度には、以下のようなものがあります。


新しい表彰制度の種類

表彰制度
内容
社長賞
事業部長賞
年間MVP
優れた業績の個人・チームを模範社員として讃える
努力賞
奨励賞
表立たないサポート役(縁の下の力持ち)の業績や姿勢を讃える
グッドジョブ賞
チームワーク賞
職場環境の改善など、周囲へ与えた好影響を讃える
新規事業賞
改善賞
自発的行動による成功への取り組みや活動を讃える
失敗賞
失敗を恐れず挑戦する姿勢を重視して失敗を讃える


あわせて読みたいおすすめの記事

  インセンティブ制度とは?メリットや事例、導入のポイントを紹介 いかに社員に仕事へのモチベーションを高めてもらうかにおいて、インセンティブ制度は重要になります。インセンティブ制度と一言で言っても金銭授与に限らず、社員のやりがい向上につなげるものも存在します。ここでは、事例をもとにどのようなインセンティブ制度が存在し、どのようなメリットが存在するのかを紹介します。 株式会社JTBベネフィット


表彰制度のメリット・デメリット

では、表彰制度を導入すると具体的にどのようなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。

表彰制度のメリット

企業が理想とする社員像を嫌みなく伝えられる

努力している社員を表彰することは、模範となる社員を企業全体に示すこととなります。表彰制度を通じて企業が求める人物像を啓示できれば、社員が自ら努力の方向性を見出すことができるでしょう。「こうすれば評価される」という前向きな姿勢を持てるように、企業側は評価の基準を明確にすることも大切です。


社員のやる気アップが組織の生産性向上につながる

社員の頑張りや努力をきちんと認めることで、組織全体のモチベーションアップにつながります。勤務態度や職場環境の悪化に悩んでいる企業はとくに効果を感じやすいでしょう。具体的には、働く意欲の向上から個人の業績が伸びたり、円滑なコミュニケーションが生まれることでチームや部署の生産性が向上したりするメリットが考えられます。


公平な評価による離職率の低下

近年の表彰制度は業務成績だけでなく、日ごろの行いや社外活動にまで目を向け、通常目にすることのない努力も讃える工夫が大切です。これにより社員ひとりひとりを公平に評価でき、水面下で発生しやすい離職要因へ間接的なアプローチがかけられます。

表彰制度のデメリット

従業員同士の関係性が悪くなる可能性がある

表彰制度をめぐり個人主義の社員が増えると、職場内の連携や新人教育が手薄になってしまう可能性があります。
上下間や同僚間をライバル視することは営業職などでプラスの刺激になる場合もありますが、チームプレーが求められる企業では業務に支障が出やすいため注意しましょう。
企業や職種の特性を理解して、「個人を褒めるのか」「チームを褒めるのか」など、自社に適した表彰制度のあり方を考えることが大切です。


モチベーションが下がるリスクもある

表彰制度は社員を認めることに大きな意味があるため、社員全体を公平に評価できなければモチベーションダウンにつながることもあります。
どのような部署・職種においても公平に評価していることを明白にし、「自分の頑張りは見られていない」「努力しても無駄」と感じさせない表彰制度を導入しましょう。 


あわせて読みたいおすすめの記事

  やる気をフルに発揮させるモチベーションマネジメントの理論と実践 モチベーションマネジメントとは、従業員がモチベーションを高く仕事に取り組む環境をつくりだす施策です。今回は、モチベーションマネジメントの概念や理論、企業の成功事例について紹介していきます。人材管理のひとつの手法として知識を得たい人事担当の方は、ぜひ参考にしてください。 株式会社JTBベネフィット


表彰制度導入の際の留意点

表彰制度の導入・運用にあたり、留意したいポイントを紹介します。

表彰制度は、人事制度の概念よりも自由度を大切にする

人事制度の一部となる表彰制度は、これまで人事制度との連動や整合性が重視されてきました。例えば、優れた業績を称える際は、昇格や上位ポストへの昇進を視野に入れた評価を行うケースが多いでしょう。

近年の傾向では、表彰による褒賞よりも企業や周囲からの「感謝」が重視されています。これは既述のとおり、特定の功績や行動、あるいは個人を「認知(承認)」することで表彰制度の効果を発揮できると考えられているためです。
現在、褒賞には感謝の気持ちを形にできるものが選ばれやすく、「社員がもらって嬉しいか」を基準に以下のようなものが贈呈されています。

<褒賞の例>
金一封
旅行券、商品券
カタログギフト
好きな賞品やサービスと交換できるポイント など

表彰制度の設計・運用は自由度が高く、ユニークな独自制度を導入している企業も少なくありません。表彰制度の効果を発揮させるためにも、人事制度にとらわれない表彰制度の導入・運用を心がけることが大切です。

受賞の公平性や透明性、納得感がとても大切

表彰制度を導入する際は、受賞の公平性や透明性を重視し、社員全員が納得できる制度を目指す必要があります。表彰制度の設計では、以下のようなポイントを網羅しましょう。

<表彰制度設計のポイント>
表彰対象に偏りが出ないようにする
選考プロセスはオープンかつ明白にする
誰もが納得できる選考基準を設ける
受賞者が社員の記憶に残りやすい演出を行う
受賞が輝かしい座であることが伝わる演出を行う
受賞者の功績だけでなく、思いやプロセスを共有する

周囲への配慮

受賞者を決定する際は、受賞に至るまでの周囲の支えやサポートについても配慮する必要があります。受賞者のサポートに携わった社員を表彰できるようにすると、職場の人間関係やチームワークを大事にできるでしょう。ポイントとしては、特定の受賞者が出ることに「不満」が生まれない表彰制度を設計することが重要です。

正社員だけでなく非正社員も対象とする

職種によっては多くの非正規社員により成り立つ企業もあるでしょう。こうした企業では正社員だけでなく非正規社員も含めた表彰制度を取り入れることで、現場のモチベーションアップや生産性向上につながります。


あわせて読みたいおすすめの記事

  インセンティブプランとは?基本や多様な種類を解説! インセンティブプランとは、役員や従業員に自社株や金銭、報奨などを与えることで、キャピタルゲインの獲得やモチベーション向上につなげる仕組みです。人材教育における、外発的動機づけにあたります。本記事では、インセンティブプランの種類や、株や金銭以外のプラン例、導入時の注意点を紹介します。 株式会社JTBベネフィット


まとめ

表彰制度は本質を理解して運用することで従業員のモチベーションアップに繋がる制度です。今回ご紹介したメリット・デメリットをふまえ、従業員にとってどのような表彰制度が望ましいのか考えてみましょう。
感謝の気持ちが伝わりやすく、もらって嬉しい表彰制度を目指すなら、魅力が満載の 「サンクスコレクト」を検討してみてはいかがでしょうか。


  サンクスコレクト | JTBベネフィット "サンクスコレクトは目標達成に合わせ従業員にポイントを付与する新たな法人向け報奨(インセンティブ)サービスです。売上貢献にとどまらず、バックヤード社員含むプロセス評価の実現、採用強化、離職率抑制、 健康増進等といった企業課題を改善し全体のボトムアップ(生産性向上)を実現します。" 株式会社JTBベネフィット


あわせて読みたいおすすめの記事

  「社内コミュニケーション」の重要性と活性化のための施策・ポイント ビジネスで成果を挙げるには、従業員同士のコミュニケーションが重要な要素のひとつです。そこで今回は社内コミュニケーションが重要である理由から、コミュニケーション不足が生まれる理由やその弊害、そしてコミュニケーションを活性化させるための取り組み方法について考察します。 株式会社JTBベネフィット


  プロパー社員とは?雇用形態や立場を超えた、円滑な人間関係を育む方法を解説 プロパー社員は、新卒入社の生え抜きや正社員、自社社員などの意味で使われる言葉です。プロパー社員には、柔軟性が欠けていたり、他の属性の従業員とのコミュニケーション不足が起こりやすい傾向があります。今回は、プロパー社員とその他の社員が立場の違いを超えて結束を高める方法などを解説します。 株式会社JTBベネフィット


記事検索

記事アクセスランキング

アーカイブ

カテゴリー一覧

タグ一覧