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従業員エンゲージメントの重要性と向上のためにできることとは?

昨今ビジネスのさまざまな分野で使われる「エンゲージメント」という言葉。聞いたことはあっても中身はよくわからない、という人もいるのではないでしょうか。今回は、特に人事の分野で使われるエンゲージメントの意味や効果、そして具体的な施策について紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.エンゲージメントの意味
  2. 2.従業員エンゲージメントが重視される背景とそのメリット
    1. 2.1.従業員エンゲージメント向上のメリット
    2. 2.2.従業員満足度(ES)とはどう違う?
  3. 3.従業員エンゲージメント向上のためにできることとは?
  4. 4.ITツールを使ってエンゲージメントを高める

エンゲージメントの意味

エンゲージメントとは、「婚約」の意味でも使われるように、約束を示す言葉です。ビジネスの世界では、顧客と企業が約束している関係、わかりやすく言えば両者が「つながっている」ことを示す言葉として使われています。とりわけよく聞かれるのがWEBマーケティングの分野です。企業が行ったSNSへの投稿に顧客(ユーザー)がどれだけ反応したかを「エンゲージメント率」と呼び、その企業や製品がどの程度愛着を持たれているかを測る指標になっています。

従業員エンゲージメントとは

このように、マーケティングの分野でよく聞かれるエンゲージメントですが、人事担当者として押さえておきたいのは「従業員エンゲージメント」という言葉です。こちらは顧客とではなく、従業員と企業がどれだけつながっているかを意味しています。従業員が企業と「つながっている」状態とは、具体的には企業の経営理念や向かっている方向に共感しているということを意味します。共感の度合いが高ければ、従業員は自発的に企業に貢献する活動を起こすと考えられているのです。


従業員エンゲージメントが重視される背景とそのメリット

従業員エンゲージメントが注目される背景を考えるに当たっては、企業と従業員の関係性への理解が必要です。従来、企業と従業員は「主従関係」だったと言ってもよいでしょう。企業は終身雇用を前提として従業員の生活を長期にわたり保証することで、企業の利益に貢献してもらっていました。

一方、従業員は、企業側から与えられたメリットを享受することで、多少の不満には目をつぶってきたと言えます。しかし、1990年代以降に企業を取り巻く環境が大きく変わりました。企業に終身雇用を提供し続けられる体力がなくなり、従業員の方でも、個人の能力を活かせたりスキルアップできたりする職を求める傾向が強まりました。企業と従業員が対等なパートナーになったとも言えるでしょう。こうした状況のなか、企業と従業員が互いの利益になるように信頼し合って行動するためには、エンゲージメントが重要なのです。

従業員エンゲージメント向上のメリット

企業理念に共感し自発的に行動することである、従業員エンゲージメントが向上するとどのような効果があるのでしょうか。主に以下のようなメリットが考えられます。

■企業の業績向上
■サービス品質・顧客満足度の向上
■生産性向上
■職場の活性化
■離職率の低下

企業が従業員エンゲージメント向上に取組む最大の理由は、業績向上につながるためです。企業が目指すものと同じ方向に向かい日々の業務に取組む従業員からは、より顧客を意識した行動が生まれます。より高いレベルでのサービス提供につながり、結果として顧客満足度を向上させることができるのです。

また、企業と自分が「つながっている」と感じられることは、業務を「自分ごと化」できることでもあり、いわゆる「指示待ち」のような状態をなくし、業務の生産性向上につながります。こうした従業員からは業務改善のための提案も期待でき、職場が活気づくことも見込めるでしょう。従業員の日々の行動が改善されることの結果として、企業の業績が向上するのです。株式会社リンクアンドモチベーションの調査では、従業員エンゲージメントが1ポイント上がるごとに営業利益率が0.35%良くなるという相関関係が報告されています。

加えて、離職率が下がることも企業としては利益と捉えることができます。一定のコストをかけて教育してきた従業員が離職してしまうことは、投資に対する回収が不可能になったことを意味し、企業にとっては大きな損失です。特に中堅従業員に離職された場合は、ノウハウの流出・散逸といったデメリットも考えられます。企業理念に共感し自ら活躍の場を見いだせるような従業員は離職しにくくなるため、企業にとって大きなメリットになります。

なお、上記のメリットは企業視点から見た場合です。しかし、自分の仕事にやりがいを見いだせるような職場であることや、活気あふれるメンバーに囲まれて日々を過ごすことで、従業員としても大きなメリットを享受できると言えるでしょう。従業員エンゲージメント向上によって、企業と従業員はウィンウィン(Win-Win)の関係になれるのです。

従業員満足度(ES)とはどう違う?

表現はよく似ていますが、従業員エンゲージメントは従業員満足度(ES:Employee Satisfaction)とは異なる概念です。従業員満足度とは、待遇や人間関係を含めた職場環境に満足していることを指します。これに対して従業員エンゲージメントは、より企業理念に共感していることと、自発的な行動が重視された考え方です。

従業員満足度だけが向上しても、自発的な行動が伴っていなければ業績改善につながりません。もちろん、職場の居心地が良いと従業員に感じてもらうことはエンゲージメント向上にも欠かせません。しかし、それだけで終わってしまわないよう、人事部門担当者であれば注意しておきたいところです。


従業員エンゲージメント向上のためにできることとは?

企業と従業員双方にとって重要となる従業員エンゲージメントですが、向上のために企業や人事部門ができる具体的な施策はどのようなものでしょうか。

まず、取組みたいのがエンゲージメントの根幹でもある、企業理念の理解を促進することです。非常に基本的なことと感じられるかもしれませんが、最初は経営陣から理念や行動指針についてあらためて発信することから始めてみましょう。これまで意識して発信してきていなければ、「そもそも知らなかった」という従業員がいる可能性も大いにあります。また、企業によっては理念に合致した行動を褒める(表彰する)ことで理念の浸透を図っています。褒める習慣は従業員満足度を高め、企業文化を良好にすることが知られており、そうした意味でも人事施策としては有効と言えるでしょう。

また、エンゲージメント向上のためには、従業員一人ひとりのモチベーションや特性を把握し環境を整えていくことも大切と言えます。企業が自分のことを考えてケアしてくれているという意識が、従業員から企業に対する関心も喚起させるためです。このために重要なのは、ヒアリングとフィードバックです。ヒアリングやアンケートを実施することで、従業員にとって何が重視されているのかを把握しましょう。把握した結果に基づいて、上司から部下へのフィードバックを日常的に行います。

ある大手建機メーカーでは、従業員エンゲージメント向上のための取組みとして、「上司から部下へのフィードバック」をより効果的に行うため、マネージャー向けの研修を実施しました。この取組みは、全従業員向けに教育や休暇制度を充実させたり、経営理念についての小冊子を配布したりといった、従業員エンゲージメント向上のための施策のひとつです。この企業では、経営陣から全従業員に直接という形ではなく、従業員とより近い距離で働くマネージャーが正しい理解を持つことで、全体に影響を及ぼすと考えました。この研修を含めた取組みの結果、エンゲージメントを33%から70%にまで大幅に引き上げることに成功したのです。


ITツールを使ってエンゲージメントを高める

事業環境の変化の激化とともにマニュアルどおりの対応では顧客満足が得にくくなり、業績も頭打ちという企業も多いことでしょう。そうした企業にとって、業務の品質そのものを左右する従業員がどれくらい自社に貢献する行動を取っているかは、考える価値のあるポイントです。

向上のための取組みとして具体的な内容について紹介しましたが、最近では従業員エンゲージメントを高めるためのアプリも登場しています。自社で行うにはハードルが高いと感じている人事担当者も、このようなツールの力を借りることで、気軽に取組みを開始することができるのです。従業員エンゲージメントについて具体的に検討し、より輝く企業を目指しましょう。


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