ユニバーサルデザインの7原則とSDGsの関係性を身近な例とともに解説

​​​​​​​企業におけるダイバーシティ施策の推進のために重要となる意識改革3

ピクトグラムという言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?「絵文字」と訳されることもありますが、つまりは情報をわかりやすく伝えるための視覚記号のことです。このピクトグラムは、オリンピックの各スポーツ種目をわかりやすく、ダイナミックに伝えるためにも使われています。毎回のオリンピックのスポーツピクトグラムはオリンピックの顔ともいうべきもので、見る人の記憶に深く刻み込まれます。東京オリンピックのピクトグラムは、グラフィックデザイナーの廣村正彰氏によって2年もの歳月をかけてデザインされたといわれています。

実は、このピクトグラムの根底に流れているコンセプトともいうべき原則は「ユニバーサルデザイン」といわれています。最近、よく耳にするようになったユニバーサルデザインは、オリンピックだけでなく私たちの生活や仕事と密接に関係しています。

目次[非表示]

  1. 1.ユニバーサルデザインとは?
    1. 1.1.ユニバーサルデザインの歴史
    2. 1.2.ユニバーサルデザインとバリアフリーの違い
  2. 2.ユニバーサルデザインの7原則
  3. 3.ユニバーサルデザインの考え方とは?
    1. 3.1.エレベーターのデザイン
    2. 3.2.ユニバーサルデザインと身の回りにあるもの
  4. 4.オフィスでのユニバーサルデザイン
    1. 4.1.女性従業員に配慮したオフィスでのユニバーサルデザイン
  5. 5.ユニバーサルデザインと東京オリンピック・パラリンピック
  6. 6.ユニバーサルデザインと心のバリアフリー
    1. 6.1.ユニバーサルデザインとダイバーシティ
    2. 6.2.ユニバーサルデザインとSDGs

ユニバーサルデザインとは?

外国人材と談笑するダイバーシティな職場

ユニバーサルデザインとは「文化や言語、国籍、年齢、性別、障害の有無や能力差に関係なく、だれもが利用できることを目指したデザイン」のことです。この抽象的な概念が一体何かを理解するためには、その歴史について理解しましょう。

ユニバーサルデザインの歴史

ユニバーサルデザインの源流は、デンマークのニルス・エリク・バンク-ミケルセン(N.E.Bank-Mikkelsem)に辿り着きます。
当時、社会省担当官だったバンク-ミケルセンは、劣悪な巨大施設に閉じ込められていた知的障がい者の状況を知り、心を痛め、環境改善のために尽力しました。彼が推進し、1959年に成立した法律で「ノーマライゼーション」という言葉が使われましたが、この法律の前文に「知的障がい者ができるだけノーマルな生活を送れるようにする」という言葉がその考え方を説明しています。

ノーマライゼーションはアメリカにも伝えられ、その概念をユニバーサルデザインに昇華させたのが、ノースカロライナ州立大学デザイン学部のロナルド・メイスでした。
ベトナム戦争が終戦した1975年、戦争の影響で多くの帰還兵が障がい者としてアメリカ社会で生活しており、彼らを特別支援するためにバリアフリーの考え方が浸透し始めていました。

メイスは9歳のときにポリオにかかり、車いすでの生活を余儀なくされていたが、障がい者として特別扱いされることを嫌い、障がい者用にデザインされたものを「ユニバーサル」として、すべての人に共通のデザインとすべき、と主張したのでした。これはベトナム戦争の終戦から10年後の1985年のことです。
その後、アメリカでは1990年にADA(障がいを持つアメリカ人法)によって、障がい者がレストランや映画館、また公共交通機関などを利用する際に、その程度にかかわらず、健常者と同じように扱われなければならないとされ、権利保護が法制化されました。それにより、ユニバーサルデザインはアメリカ社会に浸透しました。

一方、日本では1990年代半ばになってユニバーサルデザインの影響が及び始め、1997年のグッドデザイン賞で「ユニバーサルデザイン賞」が設置されたことをきっかけとして、一気に普及するようになり、今に至ります。
最近では、日本でも平成30年に「ユニバーサル社会実現推進法」が施行され、その第二条一項で「ユニバーサル社会」は「障害の有無、年齢等にかかわらず、国民一人一人が、社会の対等な構成員として、その尊厳が重んぜられるとともに、社会のあらゆる分野における活動に参画する機会の確保を通じてその能力を十分に発揮し、もって国民一人一人が相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する社会をいう。」であると定義しています。

ユニバーサルデザインとバリアフリーの違い

2002年12月24日閣議決定された障害者基本計画では、バリアフリーは「障害のある人が社会生活をしていく上で障壁(バリア)となるものを除去するという意味」で、ここでいうバリアには「障がい者の社会参加を困難にしている社会的、制度的、心理的な」障がいが含まれます。

これに対して、ユニバーサルデザインは「あらかじめ、障がいの有無、年齢、性別、人種等にかかわらず多様な人々が利用しやすいよう都市や生活環境をデザインする考え方」であり、「デザイン」という言葉に親和性があることがおわかりいただけると思います。


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ユニバーサルデザインの7原則

1.空間やサイズの確保(Size and Space for Approach and Use)

2.柔軟なデザイン(Flexibility in Use)

3.公平性(Equitable Use)

4.単純で直観的(Simple and Intuitive Use)

5.認知のしやすさ(Perceptible Information)

6.ミスが事故につながらないこと(Tolerance for Error)

7.身体的な努力を最小限化(Low Physical Effort)


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ユニバーサルデザインの考え方とは?

障がい者と健常者が共存するための「ノーマライゼーション」とは?

誰もが同じように扱われることをコンセプトとするユニバーサルデザインですが、一見すると、あまりにも理想的に感じます。男性と女性、高齢者と若者、健常者と障がい者では大なり小なり身体的な能力に相違が存在するのは事実で、決して差別ではありません。
では、ユニバーサルデザインがこのような相違をどのように乗り越えようとしているのか、エレベーターに乗る場合を事例として挙げ、前述の7原則に沿った考え方を見てみましょう。

エレベーターのデザイン

エレベーターに乗る場合、一人で荷物も少なく身軽であれば、どんなエレベーターに乗っても構いません。
それが、大きなスーツケースを持って移動している場合はどうでしょうか?
ベビーカーに子どもを乗せていたらどうでしょうか?
車いすに乗っている障がい者の方はどうでしょうか?

ここから導き出されるユニバーサルデザインの原則の一つに「1.利用のための空間が十分に確保されている」ということが挙げられます。また、駅や公共施設でもよく見かけるようになった「誰でもトイレ」もそのコンセプトに基づいています。
この原則は「2.様々な人に合わせて柔軟にデザインされている」ということとも関係しています。どのビルやどのマンションのエレベーターも統一的にデザインされており、たとえ海外であってもエレベーターの乗り方がわからないこともないでしょう。

日本で見かけるエレベーターはほぼ自動ドアですが、エレベーターだからといって自動ドアが必然的ということではありません。海外の集合住宅などでは、手動ドアのエレベーターもあり、そうすると杖をついている年配の方や、体力が限られている子どもは簡単に乗り降りできなくなります。自動ドアはボタン1つでドアの開閉ができるので、誰にとっても使いやすいのです。このことからエレベーターの自動ドアにはユニバーサルデザインの「3.公平性」という原則を垣間見ることができます。

さらに、エレベーターの中のボタンに注目してみましょう。数字のボタンはどの国籍の方が見ても一目瞭然です。当たり前と思うかもしれませんが、数が少ないボタンが下に、上に行くほど数が増えるのも建物の構造と対応しています。また、ドアの「開」「閉」のボタンも漢字ではなく矢印が用いられているのもユニバーサルデザインの考え「4.単純で直観的なデザイン」という原則に基づいているのです。

ボタンを押すと、エレベーターが動き始めます。疲れていると、うっかり自分が降りるべき階を乗り過ごしてしまうということがあります。しかし、音声アナウンスがあれば、エレベーターから降り損ねるリスクを減らすことができます。
また、音声のアナウンスは目の見えない人にとっても必須です。これも能力や状況にかかわらず「5.必要な情報を認知しやすい」というユニバーサルデザインの考えが反映されています。

ここでエレベーターを降りようとします。ところが、タイミングが遅れてしまったため、ドアが閉まりかけます。無理に出ようとしたために身体がドアに挟まれます。昔のエレベーターであれば大けがしたかもしれませんが、今のエレベーターではそこまではないでしょう。仮に挟まれかけたとしても、ドアはすぐに押し戻ります。これはユニバーサルデザインの「6.失敗やリスクを最小限にする」という安全なデザインのおかげです。

建物の高層階へは階段でも登れるにもかかわらず、エレベーターを使うのは、「7.身体的な努力を最小限にしよう」というコンセプトです。これまで見てきたようにエレベーターの操作の多くが自動化されており、そこに人がかけるエネルギーは最小化されています。

ユニバーサルデザインと身の回りにあるもの

業務効率化を図るためのToDoリスト

前項ではエレベーターを例に挙げてユニバーサルデザインの7原則をご説明しましたが、さらに家中にあるアイテムの中からいくつかの例を挙げてみます。
これから紹介するもの以外に私たちが普段利用している施設や様々なアイテム・グッズにも、ユニバーサルデザインの7原則を考慮に入れて応用されていますので、探してみることで意外な発見があるかもしれません。


シャンプーのボトル

シャンプーとボトルにはコンディショナーと区別するための突起がついています。これは健常者にとっても洗髪しているときに触れるだけで見わける助けになるだけでなく、目の見えない方や、小さな字が見えづらい年配の方、パッケージに書かれている日本語が読めない外国人にとっても使いやすい設計です。


画鋲

文房具の画鋲のデザインも以前に比べると格段に進歩しており、ここにもユニバーサルデザインのアイデアが息づいています。
ひと昔前に使っていた金属製の画鋲は、いったん壁に差すとなかなか抜きづらい点や、うっかり散らばってしまうと針が上を向いてしまう危険性など、様々な不便さがありましたが、今の画鋲は転がっても針の部分が上を向かないように、あるいは壁から抜きやすいようにシリコンカバーなどが付帯している商品もあります。壁から抜きやすいデザインは力が弱い子どもや高齢者に配慮されています。


照明のスイッチ

これはユニバーサルデザインの発想がその形を進化させた例でとてもわかりやすいです。
以前は、天井に取り付けられた照明から紐が垂れていてそれを引っ張って切り替えするのが一般的でした。しかし、これでは小さな子どもは届きませんし、目の見えない方も利用しづらいといえます。
そこでその後、改良が施されてスイッチは壁に設置されるようになり、さらに表面には突起がつけられてオンオフの区別がしやすくなりました。そして、ユニバーサルデザインの究極の形として人感センサーによって自動でオンオフが切り替わるスイッチが今では一般的になりつつあります。


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オフィスでのユニバーサルデザイン

ニューノーマル時代のオフィスレイアウト​​​​​​​

ユニバーサルデザインのコンセプトは家の中で使用する器具だけのものではなく、むしろ一層オフィスにも反映されるべきです。家というのは基本的にはパーソナルスペースで、そこに住んでいる人に合わせてカスタマイズされていても良く、逆にいえば、そこまで「ユニバーサルであること」を追求する必要のない場所ですが、オフィスは異なります。もちろん、執務室や個人のデスクなどパーソナルなエリアもありますが、受付やロビー、廊下、エレベーターなどパブリックなエリアが多くありますので、誰もが利用できるデザインであることが重要です。また、多くの人が集まるからこそ安全性が追及される必要があり、そこにはユニバーサルデザインのコンセプトが必然的に導入されることになります。

オフィスのユニバーサルデザインは、ついついバリアフリーに目が行ってしまい、車いす利用者のための通路を設けること、シニア人材に配慮してフロアの突起や段差を減らすこと、ドアをスライド式などにすることなどが思い当たりますが、ここでは見逃されがちな女性の視点がオフィスに取り入れられているか考えてみましょう。

女性従業員に配慮したオフィスでのユニバーサルデザイン

オフィスで働く女性の悩みの一つは、長時間のデスクワークによる足のむくみや冷えですが、それは机といすの高さが体に合っていないこと、また足元に十分のスペースが確保されておらず足を動かすことができないことが原因です。これは男性にも女性にも一律同じデスクと椅子を供給するのではなく、ユーザーのカスタマイズが可能なデザインを選ぶ必要があります。
これは前述した「相違」を乗り越えるためのユニバーサルデザインであるといえます。


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ユニバーサルデザインと東京オリンピック・パラリンピック

ユニバーサルデザインは、特定の施設や製品を利用する人が多くなればなるほど導入が必要になってくることがわかります。
来年に延期になった東京オリンピック・パラリンピックでも、世界中の人が集うことになりますので、必然として関連施設を利用する人が多くなることが予想されます。新型コロナウイルスの影響で働き方やオフィスでのデジタル化など様々な変化がもたらされましたが、ユニバーサルデザインを促進することも変化の一つといえます。では、日本政府がオリンピック・パラリンピックでどのようにユニバーサルデザインを推進しようとしているかに焦点を当ててみましょう。

政府は「ユニバーサルデザインの街づくり」と銘打って、駅、空港、交通、建築物などにおいて大々的なバリアフリー化・ユニバーサルデザイン化を推進しています。駅ではエレベーターの増設やホームドアの整備が進み、空港ではユニバーサルデザインされたトイレが順次設置されています。タクシーもUDタクシー(ユニバーサルデザインタクシー)が登場し、足腰の弱い人や大きな荷物を持った人も乗りやすいように設計されています。

また、ホテルなどの宿泊施設ではバリアフリー客室の基準の見直しがおこなわれ、高齢者、障がい者、訪日外国人などが困難とされる移動やコミュニケーションにおける様々なニーズに応え、安心して観光できるようにアクセシブル・ツーリズムが推進されています。


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ユニバーサルデザインと心のバリアフリー

企業におけるダイバーシティ施策の推進のために重要となる意識改革

もう一度ユニバーサルデザインの本質を見つめてみましょう。グッドデザイン賞の審査委員長を務めた多摩美術大学客員教授の川崎和男氏は「ノーマライゼーション、バリアフリーなどの呼称は少数派といわれてきた領域をデザインの対象としているようだが、実はデザインそのものの本質を語りなおしただけにすぎない」と述べていますが、デザインとはそもそも誰にとっても使いやすいように設計することで、障がい者や高齢者だけに限って使いやすいように設計することではない、ということです。

施設にしても製品にしてもデザインするためには、それを使用する人のことに思いを寄せて、想像力を働かせることが必要です。「どうしたら簡単に使えるのか」、「使用したらどんな問題点が発生するのか」、「気持ちよく使えるためにはどんなデザインが求められるのか」などの要素を考えることです。私たち一人ひとりは、製品や施設のデザインの仕事をしていないとしても、同じ視点を仕事や生活の中で意識すべきでしょう。

これは「心のバリアフリー」と言い換えられます。「ユニバーサルデザイン2020行動計画」では、心のバリアフリーは「様々な心身の特性や考え方を持つすべての人々が、相互に理解を深めようとコミュニケーションをとり、支えあうこと」と定義されています。そして、心のバリアフリーを体現するためには3つのポイントがあるとしており、それ中でも注目できるのは「自分とは異なる条件を持つ多様な他者とコミュニケーションを取る力を養い、すべての人が抱える困難や痛みを想像し共感する力を培うこと」で、これこそが「心のバリアフリー」ならぬ「心のユニバーサル化」といえるのではないでしょうか。

障がい者や高齢者の方に雇用機会を提供する取り組みはバリアフリーであり、それを「ユニバーサルデザイン」に昇華するためには、オフィス内でそのような方々を含めて、共に働くすべての相手を理解しようとすることです。そして、これは企業がダイバーシティ(多様性)を考慮に入れた経営やマネジメントが求められるということでもあります。

ユニバーサルデザインとダイバーシティ

ダイバーシティとは、人種や国籍、宗教や文化の違いをお互いに認める取り組みとしてとらえられてきましたが、この世界に一人として同じ能力や個性や背景を持つ人間はいないのですから、一人ひとりの違いを認めることがオフィスの中で真のダイバーシティ(多様性)の実現に繋がります。

それはすなわち相手が属するグループだけに注目し、大まかにわかったつもりで済ませる以上のことが関係しています。例えば、もし職場に外国人の同僚がいたとしましょう。少なくとも日本では外国に対する理解が国内よりは低くなります。そのため、相手の国籍や民族、どんな言語を話すかを理解せずに「外国人」で片づけてしまいがちです。特に、話す言葉は必ずしも英語とは限りませんが外国人と聞くと英語を話すというイメージを持っている人が多いことでしょう。

人材不足が叫ばれる中、これからますますオフィスが多国籍化することが考えられ、経営陣が積極的に外国人を雇用したとしても、そこに働く一人ひとりの考え方が変わらなければ、真のダイバーシティ経営、ユニバーサルデザインを実現することは不可能でしょう。

ユニバーサルデザインとSDGs

ユニバーサルデザインとは、単なる製品のデザインでも、施設の設計でもありません。また、建築家や経営者が知っていれば良いだけでなく、私たち一人ひとりが企業を強く、しなやかにするために学ぶべき必須の視点や見方ともいえます。そのためには企業内で従業員一人ひとりの自覚を促すために、教育の機会が整備される必要があるでしょう。

その先に見えてくる未来は2015年9月の国連サミットで採択された「Sustainable Development Goal(SDGs)」(持続可能な開発目標)が目指す社会です。SDGsの目指す形は社会の多岐に渡りますが、ユニバーサルデザインによって私たちの意識が変化し、特定のグループの人だけがメリットを享受する社会ではなく、誰もが働きがいを感じることができるようになれば、モチベーションや生産性が向上し、実質の伴った経済成長を持続的に期待することができるはずなのです。

JTBベネフィットでは、ユニバーサルデザインと深くかかわりがあるSDGsの本質を楽しみながら理解できる「SDGsワークショップ」を提供しています。SDGsの目標を達成するために取るべき行動や、その行動を取ったらどのような変化や可能性があるのかをゲームを通じて学びます。

SDGsの「誰一人取り残さない」という考え方そのものと、17の目標の中の「4 質の高い教育をみんなに」「10 人や国の不平等をなくそう」「11 住み続けられる街づくりを」には、不平等をなくすという共通した概念があり、誰もが利用できることを目指すユニバーサルデザインとも関係しています。

ユニバーサルデザインによって、SDGsの目標達成を目指す企業が増えていけば、企業を構成する従業員一人ひとりの能力や年齢の限界があるとしても、持っている能力やスキルにおける長所や強みに目を向け、それを生かすことで従業員も企業も持続的に成長することができるでしょう。


「SDGsワークショップ」 の詳細はこちら

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