WEB会議でもリアルに伝わるオンラインコミュニケーションの方法とは?

​​​​​​​リアルに伝わるオンラインコミュニケーションを実践する従業員

多くの企業ではコロナ禍をともなうテレワークや在宅勤務が導入され、これまでのオフィスにおける対面の会話に代わって「オンラインコミュニケーション」が主流になりつつあります。しかし、オンライン上でのコミュニケーションに課題を感じている人も多いですが、ただ「オンラインはやりづらい」と不平をこぼし、オフィス出社への回帰を願うばかりでは業務効率は向上しません。
今回は、オンラインコミュニケーションの難しさの根本原因を分析し、その対策を実際の事例とともに紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.オンラインコミュニケーションとは?
    1. 1.1.オンラインコミュニケーションの概要
    2. 1.2.オンラインコミュニケーションの種類
  2. 2.コロナ禍でビジネスコミュニケーションはどう変化したか?
  3. 3.オンラインコミュニケーションが難しい理由
    1. 3.1.感情や意図が伝わりにくい
    2. 3.2.テンポがつかみづらい
  4. 4.オンラインコミュニケーションを円滑にする方法
    1. 4.1.ビデオコミュニケーションの場合
    2. 4.2.ボイスコミュニケーションの場合
    3. 4.3.テキストコミュニケーションの場合
  5. 5.オンライン上でもリアルに気持ちを伝えあっている事例
    1. 5.1.インターネット広告、ゲーム・メディア事業を主とするA社の事例  
    2. 5.2.WEB会議のクラウドサービスを提供するB社の事例
    3. 5.3.化粧品開発・販売をおこなうC社の事例
  6. 6.まとめ

オンラインコミュニケーションとは?

オンラインでのコミュニケーションとリアルでのコミュニケーションのハイブリッド型コミュニケーションをする従業員

オンラインコミュニケーションの概要

オンラインコミュニケーションとは、その名の通りインターネットなどのネットワークを経由してコミュニケーションをとることです。オンラインコミュニケーションは感染防止対策としてだけでなく、コミュニケーションの形がこれまでの単一方向から双方向へ変化していることも関係しています。

例えば、SNS(InstagramやFacebook)におけるチャットやブログなどでの投稿のやりとりも、広い意味でのオンラインコミュニケーションに含まれます。このようにオンラインコミュニケーションとは、様々なICTツールを活用した意思疎通の手段や方法であることがおわかりいただけると思います。

オンラインコミュニケーションの種類

一口にオンラインコミュニケーションといっても、文字ベースのテキストコミュニケーション、音声技術を活用したボイスコミュニケーション、映像技術を活用したビデオコミュニケーションの3つにわけられます。


1.ビデオコミュニケーション

ZOOMやTeamsなどのアプリやツール、システムを利用したWEB会議のように、音声と映像でオンラインコミュニケーションをとる方法です。コロナ禍において多くの企業ミーティングや打ち合わせで利用されており、社内セミナーや面接、新入社員の研修や営業の商談などにも用いられています。


2.ボイスコミュニケーション

従来の電話だけでなく、LINEなどアプリを利用した通話を含み、音声のみでオンラインコミュニケーションをとる方法です。ビデオコミュニケーションよりデータ量が少なく、通信速度が速い上に接続までの手間もかからないという利点があるため、緊急性の高い案件や、テキストだけではニュアンスを伝えにくい場合に便利です。


3.テキストコミュニケーション

文章でやりとりをするコミュニケーションで、メールやチャットが含まれます。特にチャットは、ボイスコミュニケーションと比べると形に残る上にスピーディーなやりとりができるため、コロナ禍で従来のメール中心のやりとりからビジネスチャットへとシフトしている企業も多いようです。テキストが残ることで、あとで内容を確認でき、伝達ミスなどのトラブルを避けられるというメリットがあります。


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コロナ禍でビジネスコミュニケーションはどう変化したか?

HR総研が2021年1月に調査した「社内コミュニケーションに関するアンケート2021結果報告」によると、コロナ禍における社内コミュニケーション状況の変化について、「悪化している」と答えた割合は、従業員1,001名以上の大企業では46%、301~1,000名では40%、300名以下の企業では39%でした。

また、同調査によると、企業規模にかかわりなくコミュニケーション手段としてもっとも多く利用されているのはメールで、大企業では85%、中堅企業では81%、中小企業では71%でした。その次に利用されているのはオンライン会議ツールで、大企業では82%、中堅企業や中小企業でも約60%で利用されています。それに対して、対面は大企業では44%、中堅企業や中小企業では約67%です。新型コロナウイルスの影響で、ビジネスコミュニケーションのメインツールが対面からオンラインにシフトしてきたことがうかがえます。

しかし、オンラインコミュニケーションが対面の場合と同じようにスムーズにやりとりできているかというと、前述したように企業規模にかかわりなく4~5割はコミュニケーションが悪化したと答えていることから、多くの企業がこの変化にうまく対応できているわけではないこともわかります。実際に、社内コミュニケーションの不足によって迅速な情報共有や、業務中の気軽な相談・質問などにも支障が出ていると感じている声が多く挙げられており、ストレスなどメンタルヘルスにも弊害が起こっているようです。


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オンラインコミュニケーションが難しい理由

社内とテレワークのハイブリッドWEB会議で資料をみせている従業員

感情や意図が伝わりにくい

対面でもマスクを着用することで口元が見えなくなり、相手にこちらの感情を伝えるのが難しくなっていますが、オンラインコミュニケーションでも発信できる情報が限られるため感情や意図が伝わりにくく、誤解が生じやすくなっています。

例えば、テキストコミュニケーションだけだと冷たい印象を与えたり、ボイスコミュニケーションだけでも表情や身振りでこちらの気持ちを伝えたりすることができません。さらに、ZOOMやTeamsなどを用いたWEB会議では、少人数であればまだしも人数が増えれば増えるほど参加者全員の表情を把握するのが難しく、話したことを相手が理解しているのか確認しづらいといえます。

一般社団法人日本セルフエスティーム実践協会が2020年9月に実施した「オンライン環境でのコミュニケーション課題」に関する調査では、96.4%の上司がリモートワークでの部下とのコミュニケーションに課題を感じており、「ニュアンスが伝わらない」、「部下の理解度がわからない」、「部下の考えていることがわからない」などの回答がありました。

テンポがつかみづらい

WEB会議で誰しも経験があると思いますが、ボイスコミュニケーションやビデオコミュニケーションは対面とは異なり発話するタイミングが難しく、コミュニケーションのテンポがつかみづらいという点も挙げられます。
また、インターネットを経由しているため、通信環境によっては音声がずれて遅延が発生したり、場合によっては音が切れたりすることもあり、対面で話しているような情報交換は容易ではありません。

テンポの問題は、テキストコミュニケーションでも生じます。オフィスで働いていれば、一言声をかけて済むような用事も、テレワークだとチャットやメールでのやりとりになり、すぐに返信がもらえないと業務がスムーズに先へと進まず、ストレスになってしまいます。


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オンラインコミュニケーションを円滑にする方法

応募者とオンライン面接をしている人事採用担当者の従業員(役員クラス)

特に、WEB会議では大勢でのやりとりが難しいため、「オンライン1on1」の導入が有効ですが、オンライン上で相手との信頼関係を築くのは簡単なことではありません。
その点で参考となるのがアドラー心理学です。アドラー心理学は「成長」や「心の健康」を重視し、すべての人がより良く生きるために有用だといわれています。そして、相互信頼を築くためには「こちらが先に、より多く」という指標を大事にします。つまり、自分からより多く働きかけることによってはじめて相手が心を開いてくれるということです。オンラインコミュニケーションが苦手な場合は、こうした積極的な働きかけが特に必要になります。


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ビデオコミュニケーションの場合

一般社団法人プレゼンテーション協会の代表理事であるプレゼンテーションクリエイターの前田鎌利氏によると、WEB会議のポイントは「一座建立(いちざこんりゅう)」だといいます。一座建立とは、その場をたった一度しかない機会と考え、全力を尽くす、という考え方で、参加者全員がオンラインであってもその場を良くしようと努力することが大切だというのです。具体的には「誰が進行役か」「顔出しをするかしないか」などのルールを決めておいて、一人ひとりが自分の役割を果たすことが求められます。

オンラインコミュニケーションでは、表情や身ぶりなどの非言語コミュニケーションの割合が減るため、対面の場合以上に言語できちんと伝えることが必要です。発言するときは曖昧な言い方を避け、具体的に相手に伝わるような言葉遣いを心がけましょう。前田氏によると、雰囲気や細かいニュアンスを相手がくみ取ってくれることは期待せずに「伝え切る」ようにと述べています。

ボイスコミュニケーションの場合

声だけで気持ちや意図を伝える必要がありますので、「何を伝えるか」だけでなく、「どのように伝えるか」に配慮しなければなりません。声のトーンや出し方によって明るい気持ちを表現したり、会議全体に落ち着きをもたせたりできますので、これまで以上に自分の声が自分にどんな印象を与えるか注意してみましょう。

テキストコミュニケーションの場合

オンラインコミュニケーションの中でも、テキストコミュニケーションは伝えられる情報量がもっとも少ないといえます。情報量が少ない中でもうまく伝えるコツは、非言語情報は伝わらないという前提のもと、相手の立場に立って具体的にわかりやすく書くようにしましょう。例えば、「ミーティングまでに資料に目を通してください」と漠然とお願いするだけでなく、「なぜ」「いつまでに」「どの程度」そうする必要があるのかを具体的に伝えておけば、誤解を避けることができます。

テキストコミュニケーションでは、声や表情でこちらの気持ちを伝えることができませんので、言い回しに配慮したり、場合によっては絵文字などを使ったりして、相手に対する気遣いや温かな思いが伝わるようにする工夫も重要です。
また、メッセージを受け取ったらすぐに返信することも大切です。オフィス内であれば、その場のやりとりで済むことですが、メールやチャットで受けとったメッセージを「あとで返信しよう」と思って後回しにしていると、相手は不安になったり、場合によっては信頼関係を損なったりすることにもつながりかねません。


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オンライン上でもリアルに気持ちを伝えあっている事例

子育て世代の女性従業員によるオンラインランチミーティング

インターネット広告、ゲーム・メディア事業を主とするA社の事例  

A社ではニューノーマル時代の新しい働き方として、オフィス勤務とテレワークを組み合わせるハイブリッド型の働き方を取り入れていますが、リモート環境だとどうしても社員同士のつながりや関係性が損なわれる可能性があるいうことから、「関係性貯金」の残高を増やすため、積極的にコミュニケーション活性化の機会を創出しています。

例えば、チーム全員が毎日顔を合わせる「朝会」の時間を活用して、お互いの趣味やバックボーンなどを発信したり、チャットツールであるSlackを利用してリレー形式で自己紹介をしたりしています。

WEB会議のクラウドサービスを提供するB社の事例

B社はテレワークをともなうお互いが見えない不安を払拭するために、「空間共有」という仕組みを取り入れました。これは、WEB会議システムを常時接続してネットワーク上に仮想オフィスを作り、そこへ接続した従業員が画面上に表示されることで、あたかも同じ空間にいるようにする仕組みのことです。

上司は部下の働きぶりを見ることができるということだけでなく、オフィスと同じようにタイミングを見計らって話しかけたり、雑談したりすることも可能になりました。また、この仕組みでは、部下としてもメールやチャットでマイクロマネジメントされて束縛されるよりも、上司がきちんと自分の勤務を評価してくれているという意識変革をもたらす効果があるといわれています。

化粧品開発・販売をおこなうC社の事例

C社はコロナ禍にともないすべての仕事を完全テレワーク化しましたが、社員のコミュニケーション不足を補うために数々の施策をおこなっています。

例えば、こどもをもつ女性社員が多いため、これまで夜ではなくランチでの交流が盛んだったことから、「オンラインランチ会」を実施しています。費用は会社から補助があり、社員のこどもも画面上で参加するなど、お互いのプライベートも理解することで、相互の関係性を密接にしています。


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まとめ

オンラインコミュニケーションには多くの課題があるものの、それがきっかけでこれまでオフィスで日常的におこなってきたコミュニケーションの目的や本質について深く考えるようになったといえるかもしれません。逆に、オンラインコミュニケーションをよく理解すればスキルアップは可能であり、トレーニングや練習を重ねれば、さらに改善していくことができます。

JTBベネフィット提供のオンラインセミナー(ウェビナー)「笑顔のオンラインコミュニケーション講座」は、今回取り上げたオンラインコミュニケーションの中でもビデオコミュニケーションとボイスコミュニケーションにフォーカスし、より実践的で効果的な方法を紹介します。この講座で自己効力感を高める話し方とアクティブリスニングのテクニックを学び、スキルアップを目指しましょう。


終了しました。たくさんの方にご参加いただきありがとうございました。

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