キャリアパスとは?従業員にも企業にもメリットを生むキャリアの道筋

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キャリアパスという言葉を聞いたことのある人は多いことでしょう。しかし、その意味をきちんと理解している人は案外少ないのかもしれません。ここでは、キャリアパスの意味を説明するとともに、キャリアパスが従業員と企業にどのようなメリット・デメリットをもたらすのかを解説します。あわせて、企業が導入する際の注意点も見ていきましょう。

目次[非表示]

  1. 1.キャリアパスとは?キャリアアップとどう違う?
    1. 1.1.キャリアパスとは
    2. 1.2.キャリアアップ、キャリアプラン、キャリアデザインとの違い
  2. 2.キャリアパス制度が従業員にもたらすメリット
    1. 2.1.やるべきことが明確になる
    2. 2.2.モチベーションがアップする
    3. 2.3.新しい可能性を発見する
  3. 3.キャリアパスの策定が企業にもたらすメリット
    1. 3.1.適切な人材配置ができるようになる
    2. 3.2.企業パフォーマンスが向上する
    3. 3.3.優秀な人材が定着しやすくなる
    4. 3.4.人材の多様性に対応できる
  4. 4.キャリアパス制度が従業員にもたらすデメリットも知っておこう
  5. 5.企業がキャリアパス制度を取り入れるときの注意点
    1. 5.1.現実を捉える
    2. 5.2.型にはめすぎない
    3. 5.3.時には軌道修正も必要
  6. 6.健康やマネーなど多面的なサポートも効果的

キャリアパスとは?キャリアアップとどう違う?

まずは、キャリアパスの意味を理解することから始めましょう。キャリアパスと似た言葉に、キャリアアップ、キャリアプラン、キャリアデザインがありますが、それぞれの意味もあわせて説明していきます。

キャリアパスとは

キャリアパスとは、ある特定の企業で目標とする職務や職位に就くためには、どのようなスキルや経験が必要で、どのような流れで昇進していくのかを時間軸とともに示した「キャリアの道筋」のことです。企業が従業員に、昇進や昇給するために必要な条件や基準を明確に提示し、従業員が主体となって目標に向かうための取り組みを促すシステムを「キャリアパス制度」と言います。

キャリアアップ、キャリアプラン、キャリアデザインとの違い

キャリアアップとは、今より高い専門性を身につけたり能力の幅を広げたりして自分の市場価値を向上させ、経歴や職位を高めることです。キャリアプランとは、人生の目標に対してどのような仕事を選択し、実行していくのかを「計画する」ことで、キャリアデザインもほぼ同意語として扱われています。これらはキャリアパスよりも広域な意味を持ち、働く場所も検討要項のひとつとなるため、転職や独立を視野に入れたときに用いられるケースが多いのが特徴です。

また、キャリアアップ、キャリアプラン、キャリアデザインは主に従業員側が考えるものであるのに対し、キャリアパスは企業側が考えて従業員へ提示するという点で大きく異なります。


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キャリアパス制度が従業員にもたらすメリット

キャリアパス制度は企業と従業員にどのような影響をもたらすのでしょうか。まずは従業員の立場からメリットを考えてみます。

やるべきことが明確になる

目標とする職務や職位に就くためにどのようなステップを踏むべきかを明確にしたキャリアパスは、言い換えると、その時々の「今やるべきことを明確化したもの」でもあります。今やるべきことがはっきりわかると、業務をおこなう上での判断に迷いが生じにくくなり、たとえ失敗しても自分で正しい方向を見つけられるようになります。頂上までのルートがはっきりしていれば、横道にそれることなく頂上を目指せる登山をイメージするとわかりやすいでしょう。

モチベーションがアップする

現在と未来を線で結んだキャリアパスを見て、従業員は今おこなっている仕事が将来どのように役立つのかを理解します。ただやみくもに現在の仕事に取り組むよりも、未来にどうつながるのかを意識しながら取り組む方が仕事に対して前向きになり、生産性も上がるでしょう。モチベーションがアップすれば、おのずとパフォーマンスアップも期待できます。明確なキャリアパスを描くことは、企業で頑張る意味や意義を教えてくれるものでもあるのです。

新しい可能性を発見する

キャリアパスには従業員の適性も考慮されます。そのため、企業や人事部などからキャリアパスを提示されたとき、従業員のなかには今まで自分では自覚していなかった能力を評価されていると感じ、新しい可能性を発見する人もいるでしょう。この場合、企業に対する愛着(エンゲージメント)はより深まると考えられます。


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キャリアパスの策定が企業にもたらすメリット

続いて、キャリアパスを策定することで企業が得られるメリットを説明していきます。

適切な人材配置ができるようになる

企業はキャリアパスを策定するとき、中長期の経営目標を実現するために必要な人材を洗い出す作業が必要です。経営目標をクリアするためには、どの職位の従業員が何人必要で、どんな能力を持った従業員が何人足りないのかといったことを課題要件ごとに挙げ、適切な人材を必要な職位に配置していきます。従業員の能力を明確にし、人事を整備していく作業とも言えるでしょう。

企業パフォーマンスが向上する

適切な人材配置がなされると、従業員は自分のやりたい仕事や能力を活かせる仕事に就けるため、モチベーションがアップします。モチベーションが上がるとパフォーマンスもアップし、結果的に企業パフォーマンスの向上につながるというわけです。個々の従業員の能力が最大限に発揮されれば、経営目標を達成できるだけでなく、より高い成果を挙げることも期待できます。

優秀な人材が定着しやすくなる

従業員にとって、自分の能力を活かせて会社にも貢献でき、何年先にどんなポジションに就けるのかがわかる環境は、「働きがいのある環境」です。おのずと仕事や会社に対する不満から転職を考える従業員は減り、優秀な人材の定着にもつながります。労働人口が減少する現代において、優秀な人材は企業にとって財産です。

人材の多様性に対応できる

現代は従業員の数より能力の多様性が企業力を上げる時代です。役割の異なる部署ごとに優秀な人材が定着することは、多様性のある能力を維持することにもつながります。また、キャリアパスを策定するときには、従業員の年齢や性別などの属性的条件と、価値観やライフスタイルなどの思考的条件も加味されます。従業員それぞれの働き方に合った業務ミッションを提示することは、人材の多様性を尊重し、それを活かす取り組みでもあるのです。

このように、人材の能力が企業力を左右する現代において、キャリアパスは時代にマッチした人事管理と言えます。


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キャリアパス制度が従業員にもたらすデメリットも知っておこう

キャリアパスは従業員と企業にとってメリットの多い制度です。しかし、場合によってはデメリットをもたらす可能性があります。ここでは従業員にもたらすデメリットに注目して説明していきます。

キャリアパスの内容によっては、行動が制限されると感じたり、自分の可能性が閉ざされたように感じたりする従業員もいます。これは、従業員の意思が反映されていない、あるいは従業員自身が自分の能力と市場価値とのすり合わせができていないときなどに起こるケースです。この場合は、キャリアパスの内容を再検討するとともに、上司とのコミュニケーションやマネジメントに問題がないかも確認しましょう。

また、キャリアパスに示されたスキルや経験以外に興味を持たなくなり、自分のポテンシャルの一部を放棄してしまう従業員が出てくることもあります。キャリアパスを提示するときは、ひとつのスキルを身につけるためには多角的なアプローチが必要であることを説明するべきでしょう。従業員が興味を持つような研修やカリキュラムを導入するといったように、福利厚生や社内制度の見直しも視野に入れましょう。


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企業がキャリアパス制度を取り入れるときの注意点

キャリパスの策定、運用の際に気をつけたい点を3つご紹介します。どの業種、職種でも共通した注意点になるため、ぜひチェックしてみてください。

現実を捉える

キャリアパスを策定するときには従業員への期待が込められるものです。しかし、キャリアパスは従業員の行動の指針となるものですから、現実とかけ離れた内容では意味がありません。人事担当者には実現可能かどうかを見極める力が求められます。

型にはめすぎない

現実的である必要はありますが、あまりに詳細部分まで決めすぎると従業員は窮屈に感じます。のびのびと能力を発揮してもらうためには、型にはめすぎずないことが大切です。自分で考えて行動できる余白を残しながら策定することがポイントです。

時には軌道修正も必要

提示したキャリアパスが従業員にとってプラスに働かないときは、軌道修正をする必要があります。提示後も人事担当者は関係部署のリーダーと連携しながら、適切に運用されているかどうかに配慮することが大事です。


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健康やマネーなど多面的なサポートも効果的

キャリアパスは、従業員にとっても企業にとってもメリットのある制度です。従業員は目指すべき目標と経路がはっきりすることで、困難にぶつかったときも道を見失わず、前を向いて進むことができます。こうした一人ひとりの適切な行動と判断によって生産性が高まり、ひいては企業の成長につながるのです。また、多様性のある人材が増えてくる今後は、健康、マネー、ワーク・ライフ・バランスについてなど、業務にとどまらない多面的な視点からキャリアをサポートする仕組みづくりが、キャリアパス制度の成功には不可欠になっていくでしょう。


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