生産性向上の正しい取り組み方は?効果の上がる考え方と事例

​​​​​​​生産性向上でモチベーションアップしてイキイキと働く従業員

日本の企業にとって生産性向上が急務だとわかっていても、「具体的にどのように取り組めば良いのかわからない」という課題を抱えている声は非常に多く聞かれます。また、生産性を高める取り組みの中で、実践してはいけないNG例や注意点などがあるのかというのも、気になることだと思います。

そこで今回は、企業がおこなえる生産性向上に向けた取り組みの具体例と注意点などを、わかりやすく解説します。

目次[非表示]

  1. 1.生産性向上のために企業ができる取り組み3選
    1. 1.1.従業員に具体的な目標設定・共有をさせる
    2. 1.2.業務全体の流れを見直す
    3. 1.3.補助金や助成金も活用する
  2. 2.生産性向上へ取り組む上での注意点
    1. 2.1.効率化のために従業員を犠牲にしない
    2. 2.2.必要なコミュニケーションを削らない
    3. 2.3.近視眼的な目標を設定しない
  3. 3.生産性向上への取り組み事例集
    1. 3.1.モバイル端末の導入
    2. 3.2.テレワークやWEB会議の導入
    3. 3.3.スキルアップのためのサービス活用
    4. 3.4.業務マニュアル作成
    5. 3.5.助成金の活用
  4. 4.適切なツールを利用して生産性向上を実現

生産性向上のために企業ができる取り組み3選

カスタマージャーニーもしくは従業員のキャリアデザインのイメージ

企業が自社の労働生産性を高めるためには、以下の3点を軸とした施策から始めてみるのがおすすめです。

従業員に具体的な目標設定・共有をさせる

生産性向上は、単なる自己満足ではなく、業務改善によって従業員が「働きやすくなった」と実感した上で、顧客満足度の向上につなげることが最終的なゴールです。そのため、生産性向上の取り組みは、従業員が正しく目的を理解し、主体的に協力しなければ成功させることはできません。

そのため、生産性向上を高めるためには、経営陣や人事担当者が考えた目標を一方的に伝えるのではなく、現場の問題点を把握する従業員が自身で目標を設定し、その目標を共有してもらうのが理想となります。


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業務全体の流れを見直す

上記の考え方でゴールが決まったら、そこに向けてBPR(Business Process Re-engineering)を推進していきます。BPRとは、生産性向上などの設定した目的に沿って既存の制度や組織を抜本的に見直し、業務フローや職務などをデザインし直す考え方のことです。

ここで重要となるのは、従業員単位の取り組みだけではなく、以下のように業務の具体的な内容や量そのものまで踏み込んだ見直しを進めていくことです。

・整理整頓
・動きの無駄
・人員配置
・スキルのばらつき
・新しいサービスの創出
・独自性
・労働時間
・担当者の人数 など

これらの多岐にわたる見直しは、一度きりの取り組みで終わらせることなく、定期的な評価をしながら、指標に向けてより一層の改善に向けた工夫と努力を続けることが理想です。


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補助金や助成金も活用する

業務改善や生産性向上に多くのコストがかかる場合は、自社で設定したゴールに合う、以下のような補助金や助成金を活用するのもおすすめです。

・業務改善助成金
・IT導入補助金
・人材確保等支援助成金
・生産性向上特別措置法に基づく支援制度 など

例えば、中小企業や小規模事業者を対象とした業務改善助成金は、「生産性向上を目的とした人材育成にかかる研修や設備投資」によって事業場内の最低賃金を一定額以上引き上げたときに、費用の一部が助成されるものです。

ただし、こうした制度の助成率や支給要件などについては、その年によって変わる傾向があります。よって、自社の目標に合う助成金や補助金を見つけた際は、早めに行政機関などに問い合せをするのがベストです。


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生産性向上へ取り組む上での注意点

働き方改革など従業員の取り組みにおける注意点を示すイメージ

生産性向上の取り組みで失敗を防ぐためには、以下の点に注意をする必要があります。

効率化のために従業員を犠牲にしない

生産性向上や業務効率化に向けた取り組みを始めると、新たな業務フローで安定稼働するまでの間は、ヒアリングや計画、打ち合せなどで何かと工数がかかりがちです。そして、こうした状況を「働き方改革」と正当化してしまうと、従業員に多くの負担がかかり、せっかくの計画が本末転倒となってしまいます。

この問題を防ぐためには、複数の担当者で作業を分担し、従業員一人あたりの工数を減らすなどの配慮が必要です。また、それでも安定稼働までに従業員の負担が増えるときには、今の取り組みによって得られる具体的なメリットや付加価値、求めている結果などを明示するといった精神面のフォローもおこなうようにしてください。

必要なコミュニケーションを削らない

業務や組織における無駄を省くという視点で考えれば、コミュニケーションの合理化も必要です。しかしながら、個人の生産性ばかりを重視して現場の意思疎通を削減しすぎると、従業員同士の信頼性や組織力の向上が難しくなります。

従業員同士の会話には、いわゆるヒヤリ・ハットのように重大事故につながらないアクシデントの報告がでてくることもあります。仕事を通して得た気づきなどを共有するという意味でも、従業員が自由にコミュニケーションを図る場所や機会は設けるようにするとよいでしょう。

近視眼的な目標を設定しない

個人の短期的な業績アップや即効性の高い目標は、早く生産性向上の成果を出したい企業にとってかなり魅力的なものになるかと思います。ですが、例えば短期的な業績アップに尽力した従業員に多くの負担がかかり、離職者が増える結果になった場合、その取り組みは失敗に終わります。

こうした状況を防ぐためには、目先のことばかりにとらわれず、多少時間がかかっても全体的かつ長期的な生産性向上につながる目標を考えるのが理想です。


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生産性向上への取り組み事例集

生産性向上の取り組みは幅広い分野でおこなわれており、企業によって目標も大きく異なるため、多種多様な手段が生み出されています。ここでは参考までに、実際に日本企業が導入した成功事例をいくつか紹介します。

モバイル端末の導入

洋服やスポーツ用品などの販売業で実践されているのが、店舗スタッフや営業担当社員の負担を軽減するためにモバイル端末を導入する方法です。ある企業では、大量のカタログをモバイル端末内に集約しています。また、その場で決済できる仕組みを構築したことで、営業事務社員を含めた会社全体の生産性向上に成功したケースもあるようです。


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テレワークやWEB会議の導入

グローバル化により事業拠点が国内外に分散される今の時代は、社員の移動コストを削減する目的で、テレワークやWEB会議システムを導入する会社も増えています。この仕組みを使って本社などに出向く時間が削られると、そこで生まれた余裕を使って企画や事務処理などの作業に集中できるようになります。ただし、テレワークは社員同士のコミュニケーションが希薄になりがちですので、チャットなどのコミュニケーションツールを導入して、オフィス勤務に近いコミュニケーションレベルを保つようにしましょう。


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スキルアップのためのサービス活用

生産性向上に向けて社員個々の能力を高めるためには、従来の社内教育をやめて、外部の専門講師への依頼やeラーニングなどのインターネット学習に切り替える方法もおすすめです。例えば、高い専門性が求められる管理職向けの研修は、マネジメント分野を得意とする社外の先生に教えてもらった方が、現場で役立つ最新のスキルや知識を効率よく習得できます。


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業務マニュアル作成

現状の問題点や無駄を洗い出す上で、業務マニュアルの作成はとても有効です。この作業をすることで、生産性向上に必要なヒントが得られる場合もあります。また、有期雇用契約による非正規雇用労働者の入れ替わりが多い製造業などでは、業務マニュアルや機械の操作周りの資料があった方がプロダクトの品質保証が担保できる上に、指導にかかるコストが削減しやすいでしょう。


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助成金の活用

生産性向上に役立つITツールなどを見つけても、導入コストの問題でなかなか前向きな検討ができない場合は、助成金をその費用に充てるという手段がおすすめです。助成金や補助金の活用によって金銭的な不安が解消すると、挑戦できるシステムや改善策の選択肢もかなり広がるでしょう。


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適切なツールを利用して生産性向上を実現

企業が生産性向上を目指すためには、まず、従業員に具体的な目標を設定してもらい、その内容を共有してもらうのが理想です。そこから、設定された目標に向かって業務全体を見直すBPR、RPAを推進していくとよいでしょう。
また、こうした取り組みを実践する際には、必要なコミュニケーションの削りすぎや、本業に影響が出るほどの多くの負荷がかかっていないか注視することも大切です。

生産性向上に向けた取り組みは、リモート会議やモバイル端末、スキルアップにつながるサービスなどの導入もおすすめです。仕組みを利用する際の費用には、助成金や補助金が使える場合もあります。

JTBベネフィットでは、従業員一人ひとりの価値観や資質、コンディションをデータ化することで、生産性向上を促すツールとして「flappi(フラッピ)」を提供しています。また、福利厚生、健康支援、組織活性化など、企業と従業員との間で抱えている働き方に関するさまざまな課題の解決を得意としています。例えば、生産性向上を目的とした健康経営の取り組み方法であれば、健康推進に従業員を巻き込む際に活用できる「健康100日プロジェクト」をはじめとした便利なソリューションを提供していますので、ぜひ以下のリンクを確認してみてください。


  flappi(フラッピ) 従業員の「能力」と「EVP」を高め、企業の持続的成長をサポートする。EVP(従業員価値提案)を創造して組織の発展や従業員の成長に向けたソリューションを提供します。 株式会社JTBベネフィット


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