モチベーションマネジメントの成功事例とは?具体的な方法や効果も紹介

​​​​​​​​​​​​​​タブレットを使用してオンライン会議を実施している従業員

一口に「モチベーション」と言っても、従業員それぞれの働き方やライフスタイルに違いがあることから、向上も低下も要因がさまざまです。従業員それぞれのタイプにあったモチベーションをマネジメントするためには、まず、正しく現状を把握した上で最適な目標と戦略を立てることが必要です。この記事では、モチベーションマネジメントの効果的な方法について、成功事例とともにポイントを解説していきます。

目次[非表示]

  1. 1.モチベーションマネジメントとは?
  2. 2.モチベーションマネジメントがもたらす効果
    1. 2.1.離職率が低下する
    2. 2.2.KPI達成へ向けて自律的な行動を起こせるようになる
    3. 2.3.組織が活性化する
  3. 3.モチベーションアップの方法とは?
    1. 3.1.ブルームの「期待理論」
    2. 3.2.従業員のモチベーションの現状を知る
  4. 4.モチベーションマネジメントの成功事例
    1. 4.1.クラウド人事労務ソフトを提供する企業A社
    2. 4.2.生活用品関連企業B社
    3. 4.3.大手電機機器メーカーC社
    4. 4.4.営業支援サービスを提供する企業D社
    5. 4.5.料理レシピの投稿・検索サイトを運営するE社
  5. 5.まとめ

モチベーションマネジメントとは?

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モチベーションとは、日本語でもよく使われますが「動機づけ」を意味し、人に行動を促す要因のことです。愛知学院大学教授である田尾雅夫氏によると、「何かの目標に向かって行動を立ち上げる力」のことです。

モチベーションには自分の内側から生まれてくる「内発的動機付け」と、インセンティブや組織内のポジションなどの「外発的動機付け」があります。つまり、モチベーションマネジメントとは、企業が従業員の内発的動機付け、外発的動機付けの両方に働きかけ、従業員が高いモチベーションを持って仕事に取り組めるようにするための施策のことです。

 

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モチベーションマネジメントがもたらす効果

離職率が低下する

「エン 人事のミカタ」が、転職コンサルタントを対象に「転職後に満足が高くなる(定着・活躍に繋がる)人が多い、転職・退職理由とは?」という質問をしたところ、主な回答は以下のとおりでした。

専門スキルや知識を発揮したい(44%)
報酬をあげたい(42%)
仕事の領域を広げたい(31%)

この調査結果から、「外発的動機付け」である報酬や仕事領域、「内発動機付け」である「専門スキルや知識を発揮したい」という気持ちの変化が転職につながることがわかります。逆に、従業員が離職を決断する前に企業が従業員のモチベーションを管理できていれば、離職率を引き下げることも可能でしょう。

KPI達成へ向けて自律的な行動を起こせるようになる

KPI(重要業績評価指数)とは、組織の目標を達成するための重要な業績評価の指標のことで、具体的には売上高や顧客満足度、クレーム件数などを指します。KPI設定がモチベーションマネジメントの施策の一つでもあるといえますが、他の施策とも組み合わせて適切にモチベーションが管理されていれば、KPI達成に向けて従業員一人ひとりが自律的な行動を起こせるようになります。

組織が活性化する

経営学者である伊丹敬之氏と加護野忠男氏は、「組織活性化」という経営戦略を提唱しています。組織活性化とモチベーションマネジメントは相関関係にあります。組織が活性化すれば、企業の方向性を踏まえ、組織やチームの各メンバーが主体的に行動することができるからです。結果的に、生産性や業績の向上につながることでしょう。


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モチベーションアップの方法とは?

公平で適正な評価をする企業が一般的にホワイト企業といわれている

ブルームの「期待理論」

「期待理論」とは、経営学・心理学教授のビクター・ブルームが1964年に提唱したモチベーション理論のことです。この理論によると、モチベーションの強さは以下の式で表されます。

モチベーション=期待×誘意性×道具性

期待:職務遂行のために払った努力が結果に結びつくという期待のこと
誘意性:成し遂げられる結果がどれだけ魅力的かということ
道具性:その目標を達成することが、さらに上の目標を達成するのにどれくらい有用かということを示す指標

ブルーム教授によると、この3つの要素の相乗効果がモチベーション向上につながり、高い欲求を引き出せるようになるといいます。つまり、この理論によると、従業員それぞれにとって、達成可能で魅力的な報酬や目標設定をすることが重要であることがわかります。加えて、一つの目標達成で終わるのではなく、それが連鎖的に次の目標のつながる戦略設計も必要になります。

従業員のモチベーションの現状を知る

各従業員にとって達成可能かつ魅力的な報酬や目標を設定するためには、従業員のモチベーションの現状について知る必要があります。その点で実施したいのがサーベイです。

サーベイとは、物事の全体像を把握するために、ツールなどを使用して広くおこなう調査のことです。従業員を対象にしたサーベイは「従業員サーベイ」と呼ばれ、一般的に離職率の改善や生産性の向上を目的としておこなわれます。それによって、従業員のモチベーションの現状を可視化することで、はじめて効果的なマネジメント対策を打つことができるのです。


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モチベーションマネジメントの成功事例

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クラウド人事労務ソフトを提供する企業A社

A社では、新入社員のモチベーションをオンラインでも保つ施策として、サーベイやアンケートだけでなく、社員が積極的に参加したくなるような「場」を提供しています。入社後3週間ごろに実施する「何でも質問会」や毎月の「おつかれさま会」をはじめ、新入社員が先輩社員や経営者と交流できる機会を頻繁に設けて、現場の声を定期的に吸い上げるようにしているとのことです。

生活用品関連企業B社

B社では、中堅社員がキャリアに対する関心が高い一方で、マンネリ感を抱えているという課題がありました。こうした状況を踏まえて、モチベーションマネジメントの制度として、中堅社員を対象にしたキャリアデザイン研修と、さらに各社員と上司で能力開発課題について話し合うキャリア面談を実施するようにしました。

大手電機機器メーカーC社

C社では、「自律」をキーワードにしたキャリア支援施策「キャリア・カンバス・プログラム」を実施しています。その中には複数の施策が織り込まれていますが、例えば、「キャリアプラス」は業務時間の2~3割を利用して、他の部署の仕事を兼務する制度です。この制度は、シニア世代が若手社員をサポートして人材の成長を助けたり、プロジェクトをマッチングさせたりするためにも機能しているとのことです。

営業支援サービスを提供する企業D社

D社の営業部門では、受注ランキングなどの成果に対する評価は実施しても、そこに至るまでのプロセスは見落とされがちでした。しかし、そうなると大きな案件を受注できない若手社員や、見えない貢献をしている社員はやる気を失い、モチベーションも下がってしまいます。それを避けるために、同社では「プロセスマネジメント」の考えに基づき、ゴールだけでなくその手前のスモールステップを達成することで、モチベーションを維持できる仕組みを整えています。

料理レシピの投稿・検索サイトを運営するE社

E社では、「社内公募制」を導入し、「チャレンジしたい」という個人の意欲を大切にしています。部署の異動を希望しない社員が社命により移動することはなく、異動を希望する社員は公募に対して自ら申し出ることになっています。最終的に人事部が異動を承認すれば、異動する社員の上司は部下の異動を拒否することができないため、本人のモチベーションがとても大切にされていることがわかります。


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まとめ

これまでに述べてきたように、従業員一人ひとりの能力やキャリアプランニングは異なるため、企業による事例も実にさまざまですが、共通していえることとは、自社で抱えている課題に合わせた施策を実施しているということです。従業員のモチベーションを発掘したり引き出したりするためには、現状への理解が不可欠でサーベイの活用が効果的です。会社が成長していくためには、従業員への高い意識付けをおこなう必要があります。そのために、モチベーションマネジメントで一人ひとりの状態を把握しながら目標を明確にし、やりがいが持てるような働き方を実現していきましょう。


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