1on1ミーティングはどのような効果を得られれば成功?活用方法も紹介!

​​​​​​​​​​​​​​笑顔で楽しく1on1ミーティングを実施してる女性従業員

この記事のまとめ

・1on1の主役は部下であり、部下の課題が改善されることが1on1の目的

・部下の成長に資するため、1on1では部下の状況の把握や目標達成の進捗度の確認等をおこなう

・1on1の効果把握のため、目標達成に向けたアクションやその進捗等を見える化することが重要

・1on1の効果が出ない場合、「面談で上司は部下の斜め前に座る」など対策の導入も有効

・コロナ禍で部下の心身も不安定になっているので、慎重に状態を測定することがおすすめ

目次[非表示]

  1. 1.1on1で期待される効果とは
    1. 1.1.部下の成長促進
    2. 1.2.エンゲージメントやモチベーションの向上
    3. 1.3.上司との信頼関係の構築
  2. 2.1on1の活用方法
    1. 2.1.1on1はアップデートの場
    2. 2.2.部下の状況把握やマネジメントのヒントに
    3. 2.3.コア情報はデータベース化し人事情報として活用
  3. 3.1on1における3つの効果測定項目
  4. 4.期待される効果が得られないときのチェック項目
    1. 4.1.【チェック項目その1】1on1の位置付けが部下に伝わっているか
    2. 4.2.【チェック項目その2】上司と部下の関係を構築できているか
    3. 4.3.【チェック項目その3】通常業務に追われて1on1がやっつけになっていないか
    4. 4.4.【チェック項目その4】部下の正面に座っていないか
    5. 4.5.【チェック項目その5】対話を記録しているか
    6. 4.6.【チェック項目その6】1on1の雰囲気を作れているか
  5. 5.1on1の成功へ向けてコロナ禍で注意すべきこと
    1. 5.1.コロナ禍とコミュニケーション機会の減少を念頭に
    2. 5.2.慣れないコミュニケーション手段であること
    3. 5.3.必要に応じて対面で補う準備をすること
  6. 6.まとめ

1on1で期待される効果とは

1on1ミーティングを実施している従業員のイメージ

1on1の主役は「部下」です。よって、1on1において、上司は部下の話を傾聴することが基本的なスタンスとなります。傾聴は、目標達成の手法であるコーチングの基本スキルにもあります。1on1に期待される効果は、「上司と部下が1対1のミーティングを定期的に実施して部下が抱える問題を明確化し、課題をクリアすること」と定義できます。1on1とコーチングは実施方法がほぼ同じですが、コーチングにおいて上司はコーチに徹するため、部下自身から課題解決の方法を引き出すことが目的ですので、1on1にコーチングスキルを加えることはひじょうに有効ですが、コーチングと1on1で効果(目的)に違いがあるということを念頭に入れておきましょう。

1on1におけるミーティングは1回ではなく、定期的な頻度でおこなうことが重要です。具体的なテーマは社員1人ひとりが話し合いたい内容によって異なりますが、ここからは1on1を実施することで得られる代表的な効果の種類を事例でもって解説しますので、テーマ選定の参考にしてください。

部下の成長促進

業務をマニュアルに沿って正確に遂行できる人材が重宝されたモノ社会から、コト社会に変化することで、個々の社員にオリジナリティクリエイティビティがより求められるようになりました。よって、これまでの画一的な育成でなく、組織のニーズや部下の思考性に基づいたキャリアの形成と個別的な成長支援が必要であり、以下の調査の通り、それは社員のニーズでもあります。


就職先を確定する際に決め手となった項目TOP10

項目
2021年卒
2020年卒
自らの成長が期待できる
49.8%
56.1%
会社や業界の安定性がある
34.9%
31.5%
福利厚生(住宅手当等)や手当が充実している
34.8%
35.0%
希望する地域で働ける
31.6%
34.3%
会社・団体で働く人が自分に合っている
22.8%
23.0%
会社や業界の成長性がある
21.8%
22.3%
会社・団体の知名度がある
21.5%
20.5%
ゼミや研究等、学校で学んできたことが活かせる
18.1%
17.8%
会社・団体の規模が大きい
18.0%
20.2%
会社・団体の理念やビジョンが共感できる
16.6%
17.7%

出典:就職みらい研究所 就職プロセス調査(2021年卒) 「2021年3月度(卒業時点)内定状況」

1on1は、目標管理や評価を目的とする人事面談とは違い、部下が描く自己成長と会社のニーズをすり合わせながら、部下の特徴の可視化や成長シナリオの設計・実施(行動)のサポートとその進捗状況のフォローがメインとなります。また、描いているキャリアについて、自分のことをよく知ってくれている部署やチームに所属する上司や他のメンバーの言葉で説明を受けることにより、部下自身がみえていなかった新たな視点や気づきを与えることができます。

エンゲージメントやモチベーションの向上

企業へのエンゲージメント(帰属意識)業務へのモチベーション(熱量)が低い場合は、社員の心身に何らかの問題があります。その問題を上司と部下で共有し、改善策を考えて解決を目指します。この場合、ビジネスだけに限らずエンゲージメントやモチベーションが向上するようなプライベートでの話題を提供することも効果的です。

これまでは終身雇用の保証により企業へのエンゲージメントや仕事のモチベーションが一定程度保たれてきましたが、終身雇用制度が過渡期を迎える今、部下の理想とする働き方や働く環境をヒアリングして反映していくことも、離職防止や採用力上には重要です。

上司との信頼関係の構築

部下が抱えている問題を共有し解決に向けて伴走しながら人材育成をするには、上司と部下との間に信頼関係が必要です。1on1で時間を共有することで、この信頼関係を構築していくことも大切な目的となります。


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1on1の活用方法

オンラインで1on1ミーティングを実施している従業員

1on1をどのように活用すべきか悩む上司も多くいますので、1on1の具体的な活用方法を紹介します。なお、1on1の実施形態については、対面・オンラインのいずれも想定しています。

1on1はアップデートの場

目標達成に向けた進捗を確認・フォローする場として1on1を活用できます。その場合は、毎回の1on1で常に状況がアップデートされることが理想的です。1on1を停滞、形骸化させないためには、意図なく同じ話を繰り返さないことが重要で、上司は必ず毎回の1on1でメモを取り、ミーティング後に部下と共有して認識を合わせることをおすすめします。

部下の状況把握やマネジメントのヒントに

昨今のコロナ禍で一般化したテレワークをはじめ、デジタル技術を利用して業務効率を改善する意識改革を意味するDX(デジタルトランスフォーメーション)は日進月歩のごとく取り組みが加速していますが、その一方で、テレワークでの部下の状況把握は上司の課題となっています。1on1はそのような状況においても、部下の困りごとや相談、働き方に対する意見のヒアリング、そして、コロナ禍のストレスを確認する手段として効果的に活用できます。

しかし、直接的なヒアリングでは部下が本心を話しにくい場合もあります。本心を引き出すコツとしてコーチングスキルを活用するほかにも、簡単なアンケートなどで部下のコンディションを確認できるサービスやツールを利用し、その結果を踏まえながら1on1で深掘りしていく進め方も有効です。

コア情報はデータベース化し人事情報として活用

1on1で得た情報の活用ですが、コト社会においては人事データベースの充実が企業の生命線といえます。よって、個々の社員の知識やスキル、経験や思考性をデータベース化しておくことで、スピーディーな市場で、迅速に人材の適材適所を実現することができます。


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1on1における3つの効果測定項目

1on1の効果測定に重要なことは「見える化」です。具体的な項目は以下の3つです。

1. 目標
2. 問題
3. 解決策

これら3つの進捗具合を見える化し、「進捗具合が芳しくない」=「1on1の効果がない」ということではなく、進捗具合が芳しくないことを上司と部下が確認し、改善策を見出せれば、目標達成に近づくことができます。

見える化するメリットとしては、効果測定が正確になることです。目指す姿と具体的なアクションプランと実績を記録することで、進捗状況や効果を上司と部下の間でブレることなく測定できます。
また、見える化により部下に納得感が生まれることもメリットです。目標も曖昧なまま、上司に言われたことを「やらされる」のではなく、1on1で話し合ったことを記録し、丁寧に上司と認識を合わせながら成長を目指すことで部下に納得感が生まれます。


【ワンポイントアドバイス】

見える化に必須であるデータベース管理システムを自社で準備するには多大な時間とコストがかかりますので、外部システムの利用が一般的です。その際、データベースとして管理するだけでなく、各々の部下の状態に応じて成長に資するコンテンツを紹介し、部下の育成も支援してくれるシステムが注目を集めています。


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期待される効果が得られないときのチェック項目

1on1ミーティングを実施して効果検証をしている従業員

ここでは、1on1で期待される効果が得られない際にチェックすべき項目を紹介します。時間の無駄にならない、進め方を失敗しない1on1を実施するためにも、以下の項目と実際の実施内容や実施環境など全体の流れと照らし合わせてみてください。

【チェック項目その1】1on1の位置付けが部下に伝わっているか

1on1の目的やテーマ、そして、人事評価との関係を明確に伝える(部下に伝わっている)ことが重要です。
特に、人事評価に悪影響を及ぼすことを恐れて、本心を言わない部下が多いので、事前に以下の2点を丁寧に理解してもらうことをおすすめします。

・部下の希望やスキル、経験を職種や配属の参考にはするが、人事評価とは切り離していること
・成長に資するためのミーティングであること

【チェック項目その2】上司と部下の関係を構築できているか

上司と部下がお互いの人となりを理解できておらず、人間関係が構築できていない中で、部下が描く成長モデルなどのお話に入ると上辺の話になりがちです。関係が構築できるまでは、1on1で雑談するなどして、お互いを理解する時間に割くことをおすすめします。

【チェック項目その3】通常業務に追われて1on1がやっつけになっていないか

通常業務が忙しいという理由で、部下が1on1ミーティングにネガティブな印象を持っているケースです。この場合は、1on1で扱う課題を「1on1に時間を割けないほど忙しい業務」とする方法もあります。

仕事が忙しい部下は、その業務負荷に課題意識を持っているケースが多いので、この内容をアジェンダにすることも選択肢の1つです。

【チェック項目その4】部下の正面に座っていないか

面談の際に正面に座ることは決して悪いことではありませんが、心理学的(スティンザー効果)には、正面に座ることで警戒心や敵対心を生むと言われています。よって、斜めに座ることがベターですが、特に右側からの情報を前向きにとらえやすいという統計データもあることから、お互い右斜め前に相手を見る位置が良いと言われています。

【チェック項目その5】対話を記録しているか

一般的に上司は複数の部下と1on1を実施しますので、必然として個々の1on1の記憶が曖昧になるという弊害が発生します。一方で、部下は特定の上司とのみ1on1を実施しますので、当然その記憶も鮮明となります。例えば、上司が気付かずに前回と同様の質問やフィードバックをした場合、部下は敏感にそれに気づき、1on1から部下の気持ちが離れていく事例もあります。

よって、繰り返しになりますが、上司は1on1の記録を取ることをおすすめします。

【チェック項目その6】1on1の雰囲気を作れているか

通常業務では目の前のタスクをこなしていきますが、1on1は目線が将来に向けられることが一般的です。よって、通常業務に追われる空気のまま1on1に入ってしまうと、「将来の話よりも目の前の業務をこなしたい」というマインドが働きます。

部下の気持ちを切り替える手段として、簡単でおすすめの事例は、お茶やお菓子を出すという試みです。実際に仕事が忙しく、1on1に後ろ向きだった社員から「雰囲気が変わることで、頭の切り替えができた」といった声がいくつかの企業で挙がっています。


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1on1の成功へ向けてコロナ禍で注意すべきこと

応募者とオンライン面接をしている人事採用担当者の従業員(役員クラス)

コロナ禍で一般化したテレワークには、ワークライフバランスの充実などのメリットもありますが、デメリットがあることも事実です。特に、ニューノーマル時代における1on1での注意点を紹介します。

コロナ禍とコミュニケーション機会の減少を念頭に

コロナ禍は、私生活や仕事に様々な制限を生みました。「コロナ禍にもう慣れた」という声も耳にしますが、私生活においても業務においても、「一時的な対応だから」と踏ん張ってきたものの、ここまでコロナ禍が長期化すると様々なストレスや疲れが生まれてきます

普段であればそのような部下の状態を何気ない職場での会話やランチの雑談などで把握できたのですが、現在はそうはいきません。よって、コロナ禍の1on1では業務や自己成長の内容だけでなく、社員の心身の状態を丁寧に確認することに重要性があります。


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慣れないコミュニケーション手段であること

テレワークで広く導入されたWEB会議ですが、1on1もリモート実施がほとんどです。音声だけでなく、お互いの顔を見て話ができる点はメリットですが、モニター越しに自分の顔や背景を見られることに抵抗がある部下もいます。

このように慣れないコミュニケーションに困惑している部下もいますで、リラックスして参加できるように「画面オフも認める」などの配慮が必要です。


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必要に応じて対面で補う準備をすること

部下がオンライン1on1で話しにくそうにしていたり、問題解決にあたっては対面でのコミュニケーションがベターである場合は、感染対策を講じた上で対面でのミーティングを設定する選択肢もおすすめします。

対面からリモートへの変更は、新型コロナによって強制力を持って短期間におこなわれましたので、その反動を考慮した柔軟な対応が必要です。1on1は定期的に実施するものですので、次回の実施予定を伝える際は、日時の他に場所も合わせて設定しましょう。


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まとめ

部下のコンディションの把握はコロナ禍でなおさら上司の大切な役割になりましたが、その情報収集は容易ではありません。上司に聞かれても正直に答えられない部下も多々います。
そのようなお悩みを抱える場合は、コンディション把握ツールの導入がおすすめです。PC上で簡単に回答できるサーベイであれば、部下も気兼ねなく答えられ、上司も容易に部下のコンディションを把握できます。そのサーベイ結果に基づいて、効果的な1on1を実施することも可能です。効果的な1on1の実現へ向けて、本記事で紹介した実施方法や注意点と合わせてツールの導入も検討してみましょう。


この記事のまとめ

・1on1の主役は部下であり、部下の課題が改善されることが1on1の目的

・部下の成長に資するため、1on1では部下の状況の把握や目標達成の進捗度の確認等をおこなう

・1on1の効果把握のため、目標達成に向けたアクションやその進捗等を見える化することが重要

・1on1の効果が出ない場合、「面談で上司は部下の斜め前に座る」など対策の導入も有効

・コロナ禍で部下の心身も不安定になっているので、慎重に状態を測定することがおすすめ


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