「OFF-JT」は人材育成の鍵 OJTとの相乗効果でステップアップ

「OFF-JT」は人材育成の鍵 OJTとの相乗効果でステップアップ

OFF-JTはOJTと並ぶ人材育成の方法です。セミナー研修などを通して人材を育成するOFF-JTは、IT技術の発達によるオンライン化などによって、導入企業が増えることが予想されます。今回は、そんなOFF-JTのメリットとデメリット、OJTやOJDとの相乗効果について解説します。

目次[非表示]

  1. 1.OFF-JTの基本とOJT、OJDとの違い
    1. 1.1.OFF-JTとは何か
    2. 1.2.OJT、OJDとの違いを確認
  2. 2.OFF-JTとOJT双方のメリットとデメリット
    1. 2.1.OFF-JTのメリット
    2. 2.2.OFF-JTのデメリット
    3. 2.3.OJTのメリット
    4. 2.4.OJTのデメリット
  3. 3.OFF-JTとOJTで企業の新陳代謝を活発に
  4. 4.OFF-JTは、いずれジャンプアップするための土台づくり

OFF-JTの基本とOJT、OJDとの違い

OFF-JT(Off The Job Training)とOJT(On The Job Training)は、ともに企業における人材育成の方法です。それぞれ直訳すると「職場外訓練」「職場内訓練」となります。その言葉から分かるように、OFF-JTは通常の業務を離れて、座学などを通じて行う育成のことです。それに対し、OJTは実際の仕事を通じた育成であり、OJD(On The Job Development)はその発展型です。

まずはOJT、OJDとの違いを見比べながら、OFF-JTの基本を確認していきます。

OFF-JTとは何か

OFF-JTとは、日本では「社外研修」「社外訓練」と訳されます。OFF-JTを一言で説明すれば「職場を離れて、仕事に関する教育を受けること」です。セミナーをイメージすると分かりやすいでしょう。直接的に先輩従業員から指導されるのではなく、セミナールームのような空間で講師から知識を与えられる形が一般的です。近年では「グループワーク」や「ワークショップ」といった形をとることも多いようです。

目的は、業務に必要な知識やスキルを身に付けることです。学ぶ内容は大きく分けて二つです。一つは社会人としての常識や配属先で必要な専門知識で、もう一つはこれから必要になるかもしれない、現行の業務から一歩進んだスキルです。体系的に知識を学べることも、OFF-JTの大きな特徴になっています。

これらの教育は社内で行われる場合と、会社とは別の場所で行われる場合があります。後者は他社の従業員と机を並べることもあります。新人研修の一環と思う人も多いかもしれませんが、一般的には新入研修のみならず、中堅から管理職研修に至るまで、階層別に実施されるケースが多いようです。

また、ここでいう「セミナー」とは、あくまでも企業側が主体となっているものです。個人が自費で何らかのセミナーに参加することは、プライベートの範囲に入ります。あくまでも企業主体の教育がOFF-JTに当てはまるのです。

具体的には、どのような研修が行われるのでしょうか。目的別にいくつかの例を見ていきましょう。

■専門性が高い知識や技術を学ぶ研修
 経理や財務、デザイン、プログラミング

■思考方法やコミュニケーションを学ぶ研修
 考え方(ロジカルシンキングなど)、指導方法(コーチング、マネジメント、リーダーシップなど)、円滑なコミュニケーション法

■社会的ルール・知識を学ぶ研修
 個人情報保護法など業務に関する法律やパワハラ・セクハラなどの知識

OJT、OJDとの違いを確認

日本は縦社会であるといわれますが、教育方法においてもトップダウンの「徒弟制度」や「見習い制度」のような考え方が今も残っている企業があるでしょう。こうした制度は、実際の現場で上司や先輩が指導する方法です。働きぶりを「見て盗め」とばかりに、詳しい情報を伝えないこともありました。

そこまで古い慣習ではないにせよ、OJTは徒弟制度に近い性質を持つ教育方法だと言えます。だからこそ日本でも普及したのです。OJTは通常業務のなかで、上司や先輩が業務遂行に必要な知識やスキルを後輩従業員に教えます。ビジネスの世界においては、きちんと計画を立てて行われ、対象者の理解度を見ながら進められます。通常、期間と内容などを具体的に定めて行い、その進捗状況を確認するのは人事部門の担当になります。

基本的にマンツーマンであることが、OFF-JTとの大きな違いです。手取り足取り教えることで、質の高い人材を育成することが可能になります。なおかつ従業員同士が密なコミュニケーションを取れる効果も期待できます。

一方のOFF-JTは、セミナー型・教室型と呼ぶことができます。日本では長らくOJTとOFF-JTが従業員教育の二本柱でしたが、近年になりOJD(On The Job Development)という方法も普及してきました。「職場内能力開発」とも訳される教育方法で、OJTと似ています。

OJTとOJDはどちらも現場の業務のなかで、ほぼマンツーマンで行われることは共通しています。違いは、OJDはすぐ業務に活かせる知識やスキルではないので、長期的な視点で能力の開発を実施するということです。キャリアパスを明確にした上で実施されるものです。ただしOJDは業務中に指導を受けるため、体系立った知識やスキルは習得できません。タイミングや能力に応じて使い分ける必要があります。


OFF-JTとOJT双方のメリットとデメリット

人材育成の両輪ともいわれるOFF-JTとOJTですが、どちらにも良い点と問題点があります。システムを導入する際は、双方のメリットとデメリットを比較した上で検討するとよいでしょう。

OFF-JTのメリット

■基礎知識を平均的に学び、土台がつくれる
■受講者が専門的な知識を体系的に学べる
■大人数に対して効率的な教育が行える
■研修生同士のコミュニケーションが促進する

OFF-JTのデメリット

■実務でそのまま使えるスキルを受講者が身に付けられるわけではなく、応用力は別途現場などで学ぶ必要がある
■受講者の学んだ知識が業務に結び付くとは限らない
■OJTに比べて手間とコストがかかる(プログラムや講師の選定、日程調整などの手間、研修費用)

OJTのメリット

■受講者が実践力や対応力、現場で仕事する能力を身に付けられる
■指導者の成長にもつながる
■OFF-JTに比べてコストが安い

OJTのデメリット

■指導者の負担が大きい(自身の業務と教育を両立させるため)
■担当者の指導力によって成果に差が出やすい
■受講者が体系的な知識を学びにくく、視野が狭くなりやすい


OFF-JTとOJTで企業の新陳代謝を活発に

それぞれに長所と短所があるOFF-JTとOJTですが、どちらを選ぶかを悩む必要はありません。双方を連携させて補完するのがベストな選択であると言えます。マンツーマン型のOJT、セミナー・教室型のOFF-JT、この二つの相乗効果で成長が促進されます。この効果は従業員ばかりでなく企業全体の成長も促すことができます。

OJTを行う場合も、OFF-JTで基礎をつくっておけば、一からすべて教える必要はないため効率よく指導できます。OFF-JTによる研修などで学んだ知識を、すぐに現場で使えるとは限りません。しかし、それが本当に有益な知識なら、いつか役に立つはずです。重要なのは、長期的な視点で計画を立てることです。研修を受けさせるにしても、それが本当に自社の従業員が身に付けるべき知識なのか見極める目を持ちましょう。

人材育成は、人事部門が全体を管理する必要があります。実際に指導をするのは各部署の担当者や、社外の講師です。しかしその前に、誰かが道筋を描き、進捗を確認しなければいけません。円滑に進めるためには、実際に育成に当たる部署と話し合いましょう。意思疎通が何より大切です。そして研修後には、どれほど成長できたかのデータを収集し蓄積します。これは今後の教育を、より効果的なものにする礎にもなるのです。


OFF-JTは、いずれジャンプアップするための土台づくり

OFF-JTは即効的ではないかもしれませんが、高度なスキルを体系的に学ぶことができます。社会人として礼儀や各事業の基礎知識をあらかじめ学んでおくことは、本人の財産になります。企業にとっても土台ができている従業員には指導しやすくなり、結果的にコスト軽減になります。

中堅以上の従業員であっても教育は必要です。ハラスメントや個人情報の問題など、時代の変化に柔軟に対応できるよう、常識を更新していく必要があります。その場合、同僚に教わるより社外の講師から学んだほうが、素直に受け入れられるでしょう。企業の内側で学ぶOJTと、外側に飛び出して学ぶOFF-JTの二つを活用して、バランスの取れた人材育成を目指しましょう。


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