イノベーション人材にはどんな特徴があるのか?社内育成するための方法は?
企業が成長し続けていくためには、既存の事業に変革を起こし、新しい価値を創出する人材が必要です。日本社会全体で若手の人材が減少する中、多くの企業が人材の確保に奔走しています。
本記事では、イノベーション人材とは具体的にどのような人材を指すのか、企業がイノベーション人材を採用獲得して活用するためには何をすればいいか、などを詳しく紹介します。
イノベーション人材とは?
イノベーションとは、「新しく何かをおこなうこと」を指します。斬新な方法や新しい切り口で問題を解決する、従来とは異なる手法で商品を開発する、などの行動もイノベーションに含まれます。
これを踏まえて、「イノベーション人材」について詳しく見ていきましょう。
イノベーション人材の定義~イノベーションに必要な3タイプの人材とは
イノベーション人材とは、今後イノベーションを起こすと見込まれる人材(イノベーター)のこと。つまり、「これからこの人は新しい風を巻き起してくれるだろう」と期待できる人です。これまでにない新しいことを始めるのはとても難しく、スキルや経験だけでなく、発想力や思考力、実行力も求められるでしょう。
イノベーション人材には3つのタイプ(要素)があると考えられており、それぞれのタイプの人材が企業に求められています。「実行力が高い人(プロデューサー)」「発見力に優れた人(デザイナー)」、そして「両方の能力をバランス良く備えている人(デベロッパー)」です。
【イノベーション人材における3つのタイプ】
1.プロデューサー:ビジネスの全プロセスを統括する
2.デザイナー:市場の動向やニーズ素早く汲み取り、企画の発案・構成などを担う
3.デベロッパー:デザイナーのアイデアを具現化し、継続的な改善・改良する
それぞれの役割を図に表すと、以下のようになります。
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イノベーション人材が必要な理由とは
イノベーション人材が近年注目されている理由として、未来予測の難しさが挙げられます。
市場やニーズの移り変わりは年々速くなり、ビジネスにおいてもこれまでと同じ方法が通用しないといったシーンが多くなりました。そうして新しい事業戦略や価値の創造が必要となったことから、イノベーションを起こす有能な人材が求められているのです。
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イノベーション人材に必要なスキル
次に、イノベーション人材に求められるスキルについて見てみましょう。
前述の3タイプに必要とされるスキルはそれぞれ異なるため、タイプ別に解説していきます。
実行力に優れた人(プロデューサー)に求められるスキル
リスクに対する適切な対応力
実行力のあるプロデューサーは、現場の第一線で業務にあたることはもちろん、企業やチームの司令塔の役割も担います。そのため、現場で何らかのトラブルがあったり、計画に障害が発生したりした場合は、それらに対して適切に対応する必要があります。プロデューサーに求められる実行力には、単に計画を進めていくだけではなく、リスクに対して適切なアクションを取る能力も含まれます。
前向きなマインドと統率力・マネジメント力
実行力に優れたプロデューサーは、計画通りに前に突き進むだけではなく、チームや周りの人を巻き込んで、取りまとめていける人です。どんなに優れている計画でも、協力者や賛同者がいなければ頓挫してしまいます。チームを統率しマネジメントしていく能力に加えて、周囲の人を奮い立たせる前向きなマインドも不可欠です。
発見力に優れた人(デザイナー)に求められるスキル
市場や社会という社外の流れを読む観察力
新しいことを始めるといっても、市場のニーズとまったく関係のないことをおこなっても意味がありません。企業に何が必要とされているかを知るためには、市場や社会環境の変化を読み取り、その先を予測したりニーズを考えたりする必要があります。当てずっぽうな方法を試すのではなく、市場や社会の流れを読んでニーズの高まりをいち早くキャッチし、商品を開発したりサービスを提供したりするべきです。
デザイナーには、市場や社会などの変化を読み、未来を予測するための観察力が求められます。
潮流を読み取る広い視野と発想力
デザイナーがバリエーション豊富な発想力を持つためには、今後どのようなムーブメントが起きるか、どのような需要が高まるのか、市場や社会の変化はもちろん自社が抱えている課題をどのように解決するかなど、広い視野が不可欠です。
また、企画のアイデアはもちろん、そのアイデアを形にするための組み立て方や、具体的にどのような商品やサービスを展開すべきなのかといったプロデュース力も必要です。
バランスに優れた人(デベロッパー)に求められるスキル
試作・改善力
幅広い知見から発案した商品を試作し、より実用的に改善していくための能力が求められます。フィードバックをもとに改善を続けると対応力が高まるだけでなく、さらなるイノベーションの発生にもつながるでしょう。これは、デベロッパーとしての能力アップだけでなく、企業の成長にもつながります。
他者を認める柔軟性とコミュニケーション力
年齢や性別を問わず、誰とでもやり取りができるコミュニケーション力も必要です。
専門的な知識を有する人が集まる場では、それぞれの才能を活かしたイノベーションの発案が求められます。いくら良い考えがあっても、コミュニケーション不足で正確に伝えられなかったり、意見の食い違いがあったりすると、スムーズな計画実行は難しくなります。デベロッパーには、アイデアを出して改善するだけでなく、周りのメンバーとともにそれを膨らませることができるような柔軟性が求められます。
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イノベーション人材を育成するには
イノベーション人材は、一朝一夕で育成できるものではありません。組織をよりよくするには、従業員個々の能力をどう上げて、組織としてどのように成長していくかが重要ですが、そのためには、従業員一人ひとりが自身の成長に興味を持ち、成長意欲を持たせる必要があります。
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具体的な方法は、以下の通りです。
会社が従業員に対して積極的に「成長の機会」を提供する
従業員が、自ら意欲的に行動を起こすことが大切です。
例えば、従業員が「これは参加したい」と思えるような人材育成コンテンツを導入するという方法があります。自身のスキルアップにつながるようなサービスやコンテンツを利用できれば、成長のチャンスと捉える従業員が増え、会社やチームの意識改革にもつながるでしょう。
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従業員一人ひとりに対して、適切な活躍の場があることを示す
自分は企業の中で小さな存在だと思い、意欲を失ってしまう従業員もいるでしょう。
そのような人には、従業員一人ひとりに活躍の場があることを示しましょう。自分が組織の中で十分に成果を出せる活躍できることがわかれば意欲的になることができ、会社に必要とされている実感も得られます。
人事部門や上司は、従業員一人ひとりと密接な関わりを持ちましょう。適切なフォローや評価を重ねていくことで、従業員自身がスキルアップに興味を持ち、向上心を持つようになるかもしれません。
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充実した福利厚生を用意する
イノベーション人材になり得るような優秀な社員については特に、引き抜きや離職を防ぐ必要があります。
会社に長く勤め、なおかつイノベーションによる貢献をしてもらうためには相応の待遇が欠かせません。また、優秀な社員は転職だけでなく、独立することも考えられるため、自社に留まるメリットとして、充実した福利厚生を用意することは有効な手段の一つと言えるでしょう。
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イノベーション人材を育てるマネジメントはflappiにお任せください
会社を次の時代に対応させ、さらに躍進させるために欠かせないイノベーション人材の育成・確保は企業の急務です。優秀な人材を育成して社内で大いに活躍してもらうために、従業員が自発的・意欲的に業務をおこなえる環境作りに努めましょう。
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