【新型コロナウイルス対応も網羅】非正規雇用者を会社・労働者の視点から解説!! 今知りたい「新型コロナウイルスの収入補償」と「同一労働同一賃金」も詳しくご紹介

※「新型コロナウイルス感染症」の表記について
「ウイルス」に小さい「ィ」を用いる「新型コロナウィルス感染症」といった表記も見かけますが、この記事では厚生労働省の記載に合わせて「新型コロナウイルス感染症」に統一します。


この記事のまとめ

・非正規雇用者採用のメリットは雇用コストが低く、採用フローが短いこと、デメリットは長期の人材育成ができず、早期の退職可能性があること

・新型コロナウイルス感染症の影響による解雇や自宅待機などで収入が減った非正規雇用者には、ケースに応じて補償を受けられる可能性があり、国から企業への助成金もある

・非正規雇用者は正社員に比べ給与が低かったが、同一労働同一賃金により正社員と同等の給与となる可能性もある

目次[非表示]

  1. 1.非正規雇用とは?〜契約期間や保険、働き方などに関する正規雇用者との比較〜
    1. 1.1.非正規雇用とは?
    2. 1.2.具体的な非正規雇用の職種は?
  2. 2.非正規雇用のメリットとデメリット〜会社の視点と労働者の視点〜
  3. 3.非正規雇用者必見!新型コロナウイルス感染症の影響による解雇や自宅待機に伴う補償や助成金を徹底解説
    1. 3.1.会社が経営状態の悪化などにより解雇を命じる場合
    2. 3.2.会社が通常勤務を命じている場合
    3. 3.3.会社が短時間勤務(時短勤務)を命じている場合
    4. 3.4.会社がテレワーク(在宅勤務・リモートワーク)を命じている場合
    5. 3.5.会社が自宅待機(オフィス出勤停止)を命じている場合
    6. 3.6.その他の参考
  4. 4.2020年4月から施行される同一労働同一賃金とは
    1. 4.1.同一労働同一賃金とは
    2. 4.2.同一労働同一賃金のメリットとデメリットの比較
  5. 5.まとめ

非正規雇用とは?〜契約期間や保険、働き方などに関する正規雇用者との比較〜

非正規雇用とは?

非正規雇用と正規雇用では具体的に何が異なるのでしょうか。雇用期間の有無、待遇、仕事の内容、昇格規定の違いを以下の表で紹介します。

雇用形態
雇用期間
給与などの待遇
仕事の内容
昇格規定
非正規雇用者
有期(※)
限定的
ほぼなし
正社員
無期
応用的
あり

※非正規雇用については、同一の使用者との間で、有期労働契約が通算で5年を超えて反復更新された場合は、労働者の申込みにより「無期労働契約」に転換可能です。
5年経過時に申し出る必要があるのは労働者であることに注意してください。

また、よく混同されるポイントとして、非正規雇用者であっても5年経てば雇用期間が無期になるため、正規雇用に転換されると思われがちなのですが、無期雇用になっても非正規雇用である点に注意が必要です。


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具体的な非正規雇用の職種は?

非正規雇用労働者の中にも様々な職種があります。この職種間の違いは、社会保険(厚生年金、健康保険)の加入有無や雇用契約形態などが挙げられます。


非正規雇用の職種比較表

職種
社会保険
雇用契約形態
パート
原則なし
直接雇用
アルバイト
嘱託社員
原則あり
契約社員
派遣社員
派遣企業との契約
間接雇用

パート・アルバイト(以下、パートなど)については、原則、社会保険に加入できません。
ただし、パートなどでも、週30時間以上勤務した場合は社会保険に加入できます
加えて学生を除くパートなどの場合は、以下の条件を全て満たす場合でも社会保険への加入が可能です。


非正規雇用者の社会保険加入条件 ---------------------------------------------------------------------------------------

・所定の労働時間が週20時間以上
・月額賃金が8万8千円以上
・勤務期間1年以上見込み
・学生でない
・(従業員が500名以下の企業の場合は)労使の合意

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

派遣社員は間接雇用であることで相談環境がないことから、離職に繋がることもあります。会社としては派遣社員が相談できる機会の提供を意識しつつ、働きやすい環境を整えることが重要になります。


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非正規雇用のメリットとデメリット〜会社の視点と労働者の視点〜


非正規雇用のメリットとデメリット比較表


会社の視点
労働者の視点
メリット
・採用コストが低い
・採用フローが短い
・働く時間、場所の自由度が高い
・転職しやすい
デメリット
・長期的な人材育成不可
・早期退職のリスク
・雇用の保障が無い
・収入が相対的に低い

会社の視点でメリットとなる採用コストや労働者の視点でデメリットとなる収入が相対的に低い点については、後に紹介する「同一労働同一賃金」の施行によって変わる可能性がありますので、ぜひ参照してください。


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非正規雇用者必見!新型コロナウイルス感染症の影響による解雇や自宅待機に伴う補償や助成金を徹底解説

	最大100万円助成。賃金引上げと設備導入を支援。厚生労働省の業務改善助成金とは?

中国に端を発した新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、国内のみならず世界中で患者数の増加が止まらない状況の中で、経済活動への影響も深刻です。国内では、経営状態が悪化し雇用調整をする会社テレワーク(在宅勤務・リモートワーク)や自宅待機を命じる会社が増えています。

このトピックスでは、非正規雇用者を念頭に置いた給与補償の制度や政府より発表された助成金などについて詳しく解説します。

会社が経営状態の悪化などにより解雇を命じる場合

あまり想定したくない事態ですが、会社が従業員を解雇せざるを得ない場合は、雇用保険に入っている従業員は失業給付金を受給することができます。

自己都合の退職の場合は、給付まで約3ヶ月の待機期間が必要ですが、解雇などの会社都合の場合は、待機期間は7日ほどで最大330日間の給付を受けることが可能です。

これは新型コロナウイルス感染拡大による影響に限らず、あらゆる会社都合による退職(解雇など)の場合に適用されます。参考までに東京労働局の案内を以下に紹介します。
(以下出典において、解雇された方は「特定受給資格者」となります)
出典:東京労働局 離職された皆様へ

給付条件や給付内容の詳細は各都道府県の最寄りのハローワークにご相談ください。


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会社が通常勤務を命じている場合

通常出勤している非正規労働者
特に補償はありません。


自覚症状(発熱など)があり自主的に休んでいる非正規労働者
会社による休業補償の義務はありません。
一方で、自主的に休んだ場合でも健康保険から支給される傷病手当金(※)が受給できる可能性はあります。ただし、療養のために労務に服することができない場合に限ります。

※傷病手当金とは----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
健康保険から支給されるお金です。ポイントは以下の3つです。


・業務外の病気や怪我で療養中かつ、労務不能であること
・労務不能期間が4日以上であること(労務不能になってから4日目から支給)
・支給額は給与の2/3が上限。給与の一部が会社から払われている場合は、その分を支給額から減額


傷病手当金の支給要件や支給額については、ご加入の健康保険組合へのご相談をお勧めします。なお、発熱などの理由により会社から休むように要請を受けている場合は、以下の自宅待機(出勤停止)もあわせてご確認ください。

出典:新型コロナウイルスに係る傷病手当金の支給について
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自覚症状はないが自主的に休んでいる非正規労働者
会社による休業補償の義務もなく、健康保険による傷病手当金も支給されません。
「新型コロナウイルスの感染患者に接触した」、「家族が感染し濃厚接触者となった」などの場合であっても、「労務に服することができない状態」とは認められず、傷病手当金は支給されません。

一方で、新型コロナウイルス感染者と接触した場合などは会社側で出勤を停止しているケースが多く、その場合は休業補償を用意している会社もありますので確認が必要です。
また、医療機関にてPCR法などによる検査受診の結果、新型コロナウイルス感染症に感染していた場合は、傷病手当金の受給が可能になります。(詳細はこちらのQ1参照)


子どもの学校が休校などで仕事を休まざるを得ない非正規労働者
国から企業へ助成金が支給されます。
保育所、幼稚園、小学校などが休校で、保護者として仕事を休まざるを得ない労働者に、年次有給休暇とは別に、賃金を満額保証する休暇を取得させた企業に対しては、1日あたり8,330円を上限に政府から助成金が支給される旨が発表されました。会社負担はこの上限を超える分のみとなります。

しかし、企業が既存の年次有給休暇などで休暇を取得させた場合は、この助成金は支給されません。

またあわせて、新型コロナウイルス感染症対策の1つとして、既存の年次有給休暇とは別に、上記のような子どもの学校の休校などの際に使用できる特別な休暇制度を設けた企業に対して、政府からの上限50万円の助成金支給も発表されました。

厚生労働省のサイト上では申請期限が3月13日(金)とありますが、引き続き申請を受け付ける旨を同省に確認済みです(2020年3月19日時点)。

詳しくは以下をご確認下さい。
出典:働き方改革推進支援助成金(職場意識改善特例コース)


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会社が短時間勤務(時短勤務)を命じている場合

会社による休業補償の義務もなく、健康保険による傷病手当金も支給されません。
現在のところ会社に補償の義務はありません。よって会社ごとの対応となりますが、短縮勤務であっても、通常勤務分の賃金を支払う企業も出てきています。

一方で、短縮分の賃金が保証されない会社も多く、特に非正規雇用者から弁護士への相談が相次いでいるとの報告もあります。賃金の保証については、会社と労働組合(労使)での話し合いによる合意が求められます。


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会社がテレワーク(在宅勤務・リモートワーク)を命じている場合

時間外労働削減を支援する厚生労働省の助成金とは?4

非正規雇用者のテレワーク(在宅勤務・リモートワークを含む)を認めるか否かで判断が大きくわかれます。
派遣社員については、派遣元企業との契約確認、相談も必要となります。

テレワークが可能となった場合は労働に応じた賃金が発生しますが、不可能となった場合、非正規雇用者は自宅待機となります。このケースは以下の自宅待機(出勤停止)をご確認ください。

また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の対策としてテレワークを新規で導入した中小企業にも時間外労働等改善助成金の支給(※)が発表されています。詳細は以下をご確認ください。


※時間外労働等改善助成金とは-----------------------------------------------------------------------------------------------

1)対象事業主:新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを新規導入(試行的でも可)する中小企業事業主

<対象となる中小企業事業主>
労働者災害補償保険の適用は中小企業事業主であること

業種
A.資本または出資額
B.常時雇用する労働者
小売業(飲食店を含む)
5,000万円以下
50人以下
サービス業
100人以下

卸売業
1億円以下
その他の業種
3億円以下
300人以下


2)助成対象の取り組み:テレワーク用通信機器の導入・運用、労務管理者に対する研修など
3)主な要件:事業実施期間中に「助成対象の取り組みをおこなうこと」「テレワークを実施した労働者が1人以上いること」
4)助成金支給の対象となる事業の実施期間:令和2年2月17日~5月31日
5)支給額:補助率は1/2(1企業当たりの上限額:100万円)

出典:厚生労働省 時間外労働等改善助成金(テレワークコース)

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アメリカではGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)をはじめとしたIT企業がテレワークを推奨したことや、シアトルでは同市内地域に本社を置くMicrosoftやAmazonなどの企業が共同で新型コロナウイルス対策に特化した基金を設立したことが大きな話題になりました。
日本でも資本金3億円以上の大手企業は半分以上がテレワークを実施しています。


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会社が自宅待機(オフィス出勤停止)を命じている場合

原則、会社に休業補償の義務があります。
会社側の発令により出勤停止、または自宅待機となった場合、労働基準法第26条では、「使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者にその平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない」と定めているためです。

その一方で、不可抗力による休業の場合は、使用者の責に帰すべき事由に当たらず、使用者に休業手当の支払義務はないと定められています。

ここでいう不可抗力とは、以上2つの要件を満たすものでなければならないとされています。


1.その原因が事業の外部より発生した事故
2.事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けることのできない事故


よって、新型コロナウイルス感染症の影響で事業を休止せざるを得ない場合などは、企業に休業手当の支払い義務は生じない可能性もありますが、その場合でも休業を避けるためにあらゆる検討がなされた上での判断であるか、総合的に検証する必要があります。

企業からの給与補償が不十分であることなどを背景に弁護士への相談も増えています。また、弁護士への相談には、ちょうど契約更新のタイミングを迎えた臨時スタッフや派遣社員から「雇い止めにあった」との内容も多いとのことです。

いずれにしても労働者の負担軽減のために、労働組合と会社(労使)による丁寧な話し合いが望まれます。

出典:厚生労働省 雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例措置)


【2020年3月28日発表】
新型コロナウイルス感染症にかかる雇用調整助成金の特例措置が拡大が発表され、2020年6月30日までを緊急対応期間とし、諸要件が緩和されています。


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その他の参考

事例	従業員のストレス軽減に役立つ「ストレスコーピング」とは?具体例も解説2

コロナウイルス感染症の感染拡大に際して、以下の症状の方は「帰国者・接触者 相談センター」への相談が推奨されています。新型コロナウイルス感染症の患者に接触しただけでなく、以下の症状が基準として発表されている点もお含みおきください。


1.風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く場合
2.強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合


「帰国者・接触者 相談センター」は全国にあり、電話での相談が可能です。
出典:厚生労働省 新型コロナウイルスに関する帰国者・接触者 相談センター

事業者に対しては、経済産業省から資金繰り支援などの詳細をまとめたパンフレットが公開・配布されております。詳しくはこちらをご確認ください。


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2020年4月から施行される同一労働同一賃金とは

同一労働同一賃金とは

同じ職場で同じ仕事をする正規雇用者と非正規雇用者の待遇を同じにする趣旨の法律です。
簡単に言うと、『「誰がやるか」ではなく「何をやるか」によって賃金を決める』ということになります。


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同一労働同一賃金のメリットとデメリットの比較


会社の視点
労働者の視点
メリット
・非正社員の生産性が上がる
・賃金上昇やキャリアアップの道が拓ける
デメリット
・人件費高騰の可能性がある
・賃金の説明が必要になる
・賃金引き下げのリスク(正社員)
・派遣の流動性が低くなり雇用不活性化

「同一労働同一賃金」は非正規雇用者の給与アップをイメージしがちですが、正規雇用者の給与ダウンによって、賃金の整合性を図る可能性もあります。
これは正規雇用者の不利益変更にあたるので、労働組合と会社(労使)とでしっかりと話し合うことが求められています


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まとめ

時間外労働削減を支援する厚生労働省の助成金とは?

いかがでしたでしょうか。非正規雇用者の概要や、新型コロナウイルス感染症の収入補償や助成金の紹介、同一労働同一賃金について説明しました。

新型コロナウイルス感染症の政府対策については、特に個人事業主やフリーランスからその対応に不満の声もあがっており、子どもの休校などによる休業補償は上限が4,100円/日ということで、まだまだ問題解決には至っておりません。
出典:厚生労働省 新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応支援金

新型コロナウイルス感染症を過剰なまでに恐れる必要はありませんが、正しい知識を得て、マスク着用と手洗いやうがいなど身近にできることを徹底しましょう。


今回のポイントは以下の通りです。

この記事のまとめ

・非正規雇用者採用のメリットは雇用コストが低く、採用フローが短いこと、デメリットは長期の人材育成ができず、早期の退職可能性があること

・新型コロナウイルス感染症の影響による解雇や自宅待機などで収入が減った非正規雇用者には、ケースに応じて補償を受けられる可能性があり、国から企業への助成金もある

・非正規雇用者は正社員に比べ給与が低かったが、同一労働同一賃金により正社員と同等の給与となる可能性もある


※この記事の情報は2020年3月19日時点のものであり、今後変更される可能性があります。最新の情報をご確認いただきますようお願いします。


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