【徹底解説】働き方改革に合わせ副業解禁!企業の対応ポイントや公務員の副業可否もご紹介。兼業との違いも解説します!

アニバーサリー休暇とはなにかやさしく解説!規定やメリット、導入企業とは3

副業に興味はあるものの、詳しくはわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、そもそも副業をよく耳にするようになった理由や、法律による規定の有無、公務員の副業可否や、副業と兼業の違いなどについて詳しくご説明します。また、人事・総務担当者向けに、副業解禁の企業割合や規則整備のポイントもご紹介します。


この記事のまとめ

・副業解禁を規定した法律はない。一方で副業禁止は法律違反になる可能性がある

・企業が副業許可に二の足を踏むのは、従業員の健康管理と情報漏洩リスクのため

・一方で副業の解禁により、従業員の人材育成や優秀な人材の確保が可能になる

・企業はトラブル防止のためにも副業に関する規定の整備が必要

・公務員の副業は条件付きで可能である

目次[非表示]

  1. 1.副業解禁はいつ?背景は法律の改正?兼業との違いも解説
    1. 1.1.副業解禁の背景
    2. 1.2.副業と兼業の違いについて
  2. 2.企業と従業員の副業解禁によるメリット・デメリット、確定申告についてもご紹介
    1. 2.1.副業解禁によるメリット・デメリット
    2. 2.2.確定申告が必要な副業
  3. 3.副業解禁によって変わる従業員の働き方や会社の規定整備の必要性
    1. 3.1.従業員の変化〜効率の追求〜
    2. 3.2.会社の変化〜規則整備の必要性〜
  4. 4.公務員の副業可否や副業解禁した企業割合について
    1. 4.1.公務員の副業可否について
    2. 4.2.公務員の副業の実態
    3. 4.3.副業を解禁した企業割合の推移
  5. 5.まとめ

副業解禁はいつ?背景は法律の改正?兼業との違いも解説

副業解禁の背景

副業解禁を規定した法律はありません。よって、副業解禁に法的拘束力はありません。しかし、2018年1月に各企業における就業規則の指針となる、厚生労働省の「モデル就業規則」が改定されたことで、2018年が「副業元年」 と呼ばれています。

モデル就業規則改定等における厚生労働省の指針
1.改定により「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という規定が削除された
2.厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」では、労働時間以外をどのように利用するかは、基本的には労働者の自由としており、副業の禁止は特定の条件がそろった場合のみ可能と記載されている。

上記の厚生労働省の指針に加えて、以下の2点に配慮し、副業を解禁している企業数は増加しています。

・憲法に規定された職業選択の自由
・労働基準法に規定された勤務時間外(休憩時間)の自由

副業と兼業の違いについて

副業と兼業に明確な定義の違いはありません。同じ意味で用いられることも多いのですが、一般的なイメージとしては以下の通りです。


副業と兼業の一般的なイメージの違い

名称
概要
副業

本業と明確に区別。

副業は本業の業務外におこない、仕事量も副業の方が圧倒的に小さい。
兼業

本業と明確な区別なし。

仕事量の比率について、本業と明確な区別がない。

出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 本業先以外での就業機会の普及はいかに可能か(1)

また、兼業と似ている言葉で「複業」「多業」がありますが、兼業は本業以外の事業を複数持つことに対して、複業や多業は同時に複数の本業を持つという意味になります。


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企業と従業員の副業解禁によるメリット・デメリット、確定申告についてもご紹介

「労働生産性」とは?正しい計算方法を知って企業活動に活かす!

人口減少、労働力不足の中で、政府は副業解禁による「労働力の担保」に期待しています。1億総活躍社会や働き方改革の実現に向けた施策の1つです。
一方で、企業や従業員にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。以下をご確認ください。

副業解禁によるメリット・デメリット

対象
メリット
デメリット
企業

・人材育成

・人材の定着率向上

・人材不足の解消

・優秀な人材の確保

・情報漏洩リスク

・従業員の健康管理が難化

・就業時間の把握、管理の難化
従業員

・スキルアップ

・収入アップ

・健康管理の難化

・原則、確定申告が必要

出典:厚生労働省 「副業・兼業の促進に関するガイドライン」


企業のデメリットにおける補足
上記に加え、秘密保持競業避止の規定整備や従業員への周知対応が挙げられ、基本的には就業規則を整備する必要が生じます。これについては次の「3.副業解禁によって変わる従業員の働き方や会社の規定整備の必要性」で説明します。


従業員のデメリットにおける補足
副業をする場合に最も気になるのは確定申告かと思います。
本業の年末調整とは別で、副業の確定申告は本人がおこなう必要があります。
どういった場合に確定申告をする必要性があるのでしょうか。

確定申告が必要な副業

1.パートやアルバイトで、収入年20万円を超える場合
2.パートやアルバイト以外(クラウドソーシング等)で、所得年20万円を超える場合

収入とは税金等が引かれる前の給料の総支給額を意味しますが、所得とは売上から経費を差し引いた額になります。

※確定申告や税金の詳細、会社が従業員の副業を把握する理由等については、関連記事をご覧ください。


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副業解禁によって変わる従業員の働き方や会社の規定整備の必要性

適切な対処が欠かせない、「感情労働」の意味と企業が行うべきこと

副業が解禁されたことで、従業員にはどのような変化が生まれるのでしょうか。会社目線では、副業解禁に際しての対応事項を確認しましょう。

従業員の変化〜効率の追求〜

副業の仕事時間を確保するために、これまで以上に時間を管理する必要があります。本業においても効率化を意識するようになり、無駄を省いて仕事をする力が身につきます。休日もプライベートと副業の仕事をする時間にメリハリをつけることで、時間を有効に使うことができます。

さらに、働き方が柔軟になることで、個の可能性を最大限生かすことが可能となります。これは求職者にとってもメリットととなり、優秀な人材の確保に繋がります。

会社の変化〜規則整備の必要性〜

副業を検討する、または副業を始める社員が増えることに鑑みて、事前に副業に関する会社方針を策定しておくことをおすすめします。以下に一例をご紹介します。


ステップ1 副業を認めるか否か
会社が無条件で副業を禁止することにはリスクが伴います。厚生労働省では、以下の4点を除いて、副業を認めるべきであるとの見解を示しています。

・労務提供上の支障となる場合
・企業秘密が漏洩する場合
・企業の名誉、信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合
・競業により企業の利益を害する場合


ステップ2 副業を認める条件の洗い出し(副業を認める場合)
上記の通り、「条件付で副業を認める」ことが好ましい対応と考えられますので、その条件については、ステップ1に記載がある副業の制限理由をご参考に、各会社ごとにご検討ください。


ステップ3 就業規則に副業に関する条文を追記し従業員に認知させる
副業に関する規則を従業員に正式に周知するために、就業規則に追記することをお勧めします。個別のケースまでは想定しきれない面もあるため、ステップ1に記載のある条件を明示しつつ、最終的には「個別に審議し決定する」といった就業規則をもつ企業が多いようです。


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公務員の副業可否や副業解禁した企業割合について

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公務員の副業可否について

公務員の副業可否については、インターネットでも様々な見解が書かれていますが、まずは公務員の副業に関する規定を確認しましょう。


法律による規定

1.国家公務員の場合

国家公務員法103条
職員は営利を目的とする企業、その他団体の役員等の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない

国家公務員法104条
職員が報酬を得て、営利企業の役員等の兼業以外の兼業をおこなう場合は内閣総理大臣及び所轄庁の長の許可を要する


2.地方公務員の場合

地方公務員法38条
地方公務員は任命権者の許可がなければ営利企業の役員等になれない、また営利企業を営んではならない。また報酬をもらって働いてはならない。

国家公務員も地方公務員も上長の許可があれば副業が認められていることがわかります。

公務員の副業の実態

国家公務員に関しては、非営利団体での活動や不動産などの副業は多くの例があるようですが、地方公務員に比べてまだ浸透していないようです。

一方で、地方公務員は、年間約4万を超える兼業が許可されています。兵庫県神戸市や奈良県生駒市、長野県などでは兼業促進制度が存在します。優秀な人材の兼業を認めることで、地域の活性化への寄与を目指しています。

2018年度の兼業許可の内訳は以下の通りです。
※兼業と書かれていますが、基本的に平日の勤務時間外及び休日の活動に限定されています。


営利企業への従事等に係る任命権者の許可等に関する実態調査(単位:件)



兼業許可件数[平成30年度]
1.と2.の合計
1.社会貢献活動
2.その他の兼業
都道府県
7,183
1,355
5,828
指定都市
1,893
551
1,342
市区町村
32,593
9,600
22,993
合計
41,669
11,506
30,163

出典:総務省 地方公務員の社会貢献活動に関する兼業について

副業を解禁した企業割合の推移

次に民間企業の実態を確認しましょう。これまでは副業を禁止する企業が大半でしたが、年々副業を解禁する企業数は増えています。厚労省の方針もありますが、副業解禁による優秀な人材の確保や、従業員の定着率向上も目的です。

以下の調査結果をご覧ください。


副業・兼業を推進・容認・禁止している企業の割合

2017年1月調査

副業・兼業を推進・容認・禁止している企業の割合(2017年1月調査)


2018年9月調査

副業・兼業を推進・容認・禁止している企業の割合(2018年9月調査)

出典:株式会社リクルートキャリア 兼業・副業に対する企業の意識調査(2017)
  :株式会社リクルートキャリア 兼業・副業に対する企業の意識調査(2018)


最新の2019年度調査では、「容認+推進」の割合が30.9%となり、2018年度から2.1ptアップしています。
公務員、民間企業に関わらず、副業解禁の動きが広がっていることがデータからもわかります。


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まとめ

いかがでしたでしょうか。副業を認める企業数が増えている背景や、副業のメリット・デメリット、副業に関する企業の規定整備のポイント、公務員の副業実態などをご紹介しました。この記事のまとめは以下のとおりです。


この記事のまとめ

・副業解禁を規定した法律はない。一方で副業禁止は法律違反になる可能性もある

・企業が副業許可に二の足を踏むのは、従業員の健康管理と情報漏洩リスクのため

・一方で副業の解禁により、従業員の人材育成や優秀な人材の確保が可能になる

・企業はトラブル防止のためにも副業に関する規定の整備が必要

・公務員の副業は条件付きで可能である


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