社員旅行は福利厚生費で処理できる?条件や注意点を紹介

​​​​​​​福利厚生費を計上するイメージ

社員旅行でかかった費用を福利厚生費として処理すると、法人税の節約になることをご存知でしょうか。従業員側にも課税されないこの計上方法には、企業と従業員の双方にメリットがあります。今回は、社員旅行を福利厚生費にするための要件や注意点について、詳しく紹介します。今は社員旅行を実施することが難しいですが、この先、計画を立てる際に、ぜひ参考にしてみてください。

目次[非表示]

  1. 1.福利厚生費とは?
    1. 1.1.福利厚生に関する支出に使用する勘定科目
    2. 1.2.「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類がある
  2. 2.社員旅行の費用を福利厚生費として処理するための要件とは?
    1. 2.1.4泊5日以内の旅行であること 
    2. 2.2.従業員の過半数が参加していること
    3. 2.3.一人あたりの旅費が10万円程度であること
  3. 3.社員旅行の費用を福利厚生費とする際の注意点とは?
    1. 3.1.就業規則に社員旅行を実施する旨を明記しておく
    2. 3.2.証拠書類を保管しておく
    3. 3.3.家族分の旅費は福利厚生費にならない
  4. 4.社員旅行の費用が福利厚生費として認められないケースとは?
    1. 4.1.社員旅行への参加者を限定している
    2. 4.2.不参加の従業員に旅費分を金銭で支給
    3. 4.3.取引先を接待する
  5. 5.えらべる俱楽部なら福利厚生費として計上できる社員旅行プランが豊富!

福利厚生費とは?

まず、福利厚生費とはどういったものかを解説していきます。

福利厚生に関する支出に使用する勘定科目

福利厚生費とは、会社が従業員に支給する通常賃金以外の報酬の総称です。福利厚生費を上手に利用すると、従業員の勤労意欲の向上や、労働力や優秀な人材の確保といった様々な効果が期待できます。

したがって、福利厚生は企業を長期的に成長させていく上で欠かせない経費といえるでしょう。また、この費用には、福利厚生に関する支出に使う勘定科目という役割もあります。

「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」の2種類がある

福利厚生には、大きくわけて「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」があります。
法定福利厚生とは、法律で義務づけられている福利厚生のことです。また、以下のような社会保険料の事業主負担分を指す言葉でもあります。

・健康保険
・介護保険
・厚生年金保険
・労災保険
 など

なお、こども・子育て拠出金や障害者雇用納付金なども法定福利厚生の一種です。

一方、法定外福利厚生は企業側で任意に提供できるものです。例えば、給与明細に載っている住宅手当や家賃補助、交通費、家族手当、慶弔見舞金などは、会社が定めた法定外福利厚生です。

法定外福利厚生には、手当や補助などの金銭の支給以外に、以下のような従業員の働きやすさやワークライフバランスの充実につながるサービスも含まれます。

・社員食堂の設置
・運動施設や保養所の提供
・体育や文化などのレクリエーション活動
・独身寮の提供
・制服の無料貸与

このページで詳しく解説する社員旅行も、後述する要件を満たすことで法定外福利厚生として認められます。


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社員旅行の費用を福利厚生費として処理するための要件とは?

社員旅行(慰安旅行)を楽しむ従業員

社員旅行の費用を福利厚生費として計上するためには、以下の3つの要件を満たさなければなりません。

4泊5日以内の旅行であること 

福利厚生費になる要件で最も大切なのは、「4泊5日」という基準です。ただし、経費計上できる社員旅行の日数は、旅行先が国内の場合と海外の場合で異なります。

・国内旅行の場合:旅行期間が4泊5日以内であること
・海外旅行の場合:海外での滞在日数が4泊4日以内であること

海外の社員旅行で機中泊が発生する場合や、勤務地から空港までが非常に遠いといった理由で国内での前泊がある場合は注意しましょう。なお、国税庁のホームページでは「従業員レクリエーション旅行」や「研修旅行」という表現で、このルールを解説しています。

なお、旅費にかかる消費税については、国内旅行、海外旅行で仕訳方法が異なります。

・国内旅行の場合:課税仕入れ
・海外旅行の場合:不課税仕入れ(一部課税の場合もあります)

消費税は、国内取引に対して課税されるものですから、海外旅行については基本的に不課税(免税・非課税)となります。ただし、空港を使用する際にかかる旅客サービス施設利用料や手荷物検査などにかかる旅客保安サービス料は課税、旅行のキャンセルにかかる手数料については不課税か課税かその都度異なりますので、請求書等で確認しましょう。

従業員の過半数が参加していること

福利厚生費として計上するには、従業員の参加率を50%以上にしなければなりません。
また、社員旅行の目的はねぎらいを意味する「慰安」とし、福利厚生費として計上できる社員旅行は慰安旅行である必要があります。

社員旅行を福利厚生費として計上できる対象は、パートタイマーやアルバイトといった非正規雇用の従業員も含まれます。一方で、個人事業主については、従業員として雇用している場合は福利厚生費として計上が可能ですが、個人事業主が1人で事業を営んでいる場合の旅行や、家族のみで経営している会社の社員旅行は計上できません。家族経営であっても、家族以外の従業員が在籍している同族会社については、家族と家族以外の従業員がいずれも参加できる旅行は福利厚生費として計上可能です。

支店や工場といった拠点ごとに社員旅行を実施する際は、各職場の職員数50%以上の参加があれば福利厚生費にできます。

社員旅行の参加率を上げたい場合は、旅行会社を活用して魅力的な計画を立てたり、日程やコースを複数にしたりするといった工夫もおすすめです。旅行への参加が難しい子育て中の従業員が多い会社は、社員旅行だけでなく家族旅行としても使える福利厚生の制度に変更するのも良いでしょう。

JTBベネフィットの「えらべる倶楽部」を活用すれば、このような工夫も手間なく実施できます。

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一人あたりの旅費が10万円程度であること

社員旅行の旅費については、国税庁が明確な金額の上限を設定しているわけではありません。ただし、「社会通念上、一般的な範囲であるかどうか」と考えると、事業主の負担が10万円を超えた場合は、「豪華な旅行」と捉えられる可能性があります。旅行の行先や内容によって10万円が少額か高額か印象が異なりますが、一般的に10万円が基準となっています。

そうなると、他の要件を満たしていても、税務調査において福利厚生費としての計上を否認される可能性があるので注意しましょう。


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社員旅行の費用を福利厚生費とする際の注意点とは?

社員旅行費用を福利厚生費として計上する際は、以下の点に注意する必要があります。

就業規則に社員旅行を実施する旨を明記しておく

福利厚生費として計上する場合は、社員旅行が私的な目的ではなく、すべての従業員に対して公平であることを示さなければなりません。そのためには、「社員旅行が定期的におこなわれること」と「社員に対する福利厚生の目的であること」などを就業規則に明記しておく必要があります。

この規程があれば、税務署に対して「会社のルールに基づいて社員旅行を実施した」と説明ができるので安心です。もし明記しておらず、税務調査で就業規則に定められていないイベントであることが発覚した場合は、「私情が介入しているのではないか」「法人としての福利厚生ではないのか」といった疑いを持たれるおそれがあります。

証拠書類を保管しておく

社員旅行費用を福利厚生費として計上をするためには、「旅行が本当に実施されたこと」と「社員の慰安目的であること」の証明が必要です。一般的には、以下の書類を保存することでそれを証明できます。

・日程表
・旅のしおり
・旅費の請求書や領収書一式
・宿泊施設や観光名所などのパンフレット
・現地での集合写真
 など

家族分の旅費は福利厚生費にならない

福利厚生費の支給対象は、従業員本人です。そのため、家族を同伴できる社員旅行の場合、その会社で働いていない家族分の旅費は、福利厚生費として計上できません。家族を同伴できる旅行の計画において、前述の「一人あたりの旅費は10万円程度」の計算をする際は、家族分の費用は自己負担として扱うようにしましょう。


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社員旅行の費用が福利厚生費として認められないケースとは?

疑問点や注意点を確認しようとしている従業員

社員旅行が以下の条件に該当した場合は、福利厚生費としての経費計上が認められない可能性が高く、節税に有効です。

社員旅行への参加者を限定している

「役員だけ」や「一部のプロジェクトメンバーだけ」といった旅行は、公平性に欠けるという意味で、福利厚生費として認められません。このような旅行を実施した場合、その旅費は特定の社員に支給されたことになるので、給与所得や役員賞与と見なされ、個人が支払う所得税の課税対象になってしまいます。

不参加の従業員に旅費分を金銭で支給

参加しない従業員の旅費を金銭で支給してしまうと、金銭との選択ができる旅行と見なされて、福利厚生費として計上できなくなります。参加しなかった従業員が受け取った金額も給与所得となり、課税されるので注意しましょう。

取引先を接待する

いつもお世話になっている取引先の接待として実施した旅行は、たとえ社内のすべての従業員が参加していても、社員旅行にはなりません。接待を目的とした旅行を実施した場合、その費用は福利厚生費ではなく接待交際費として計上することになります。


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えらべる俱楽部なら福利厚生費として計上できる社員旅行プランが豊富!

福利厚生費とは、会社が従業員に支給する通常の賃金以外の報酬を経費計上する際の勘定科目です。福利厚生費には、法定福利厚生費と法定外福利厚生費があります。

社員旅行の費用を福利厚生費として認めてもらうためには、以下の要件をすべて満たす旅行計画を立てましょう。

・4泊5日以内の旅行である(国内の場合)
・従業員の過半数が参加している
・一人あたりの旅費が10万円程度であること

JTBベネフィットの総合型福利厚生サービス「えらべる倶楽部」では、費用を福利厚生費として計上できる社員旅行プランを豊富にご用意しています。社員旅行の手配をする幹事や総務、人事担当者の業務負担を軽減し、様々なサポートができることも、えらべる倶楽部の大きな魅力です。興味のある方は、ぜひ以下のサイトをチェックしてみてください。


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