永年勤続者表彰制度とは?表彰の際の賞与の相場や課税対象かどうかも解説

​​​​​​​​​​​​​​永年勤続表彰で授与された表彰状のイメージ

企業に長く勤め、貢献してきた人を称えるために設けられているのが、「永年勤続表彰制度」です。

長い間、企業の戦力となって実績を残してきた従業員は、とても貴重な存在です。その功績を称え、感謝の気持ちを表すため、多くの企業が永年勤続表彰をおこなっています。永年勤続表彰は、その人の勤続年数に応じた内容でおこなわれますが、基本的には長く勤めれば勤めるほど、高く評価される制度です。

今回は、表彰の際に何をどのような形で渡すのが適切なのかを解説します。また、表彰で渡す賞与は課税対象となるのかどうかも解説しますので、あわせてチェックしていきましょう。

目次[非表示]

  1. 1.永年勤続表彰制度とは?
    1. 1.1.永年勤続表彰制度について
    2. 1.2.表彰方法やタイミングは?
  2. 2.永年勤続表彰の金額はどのくらい?
    1. 2.1.永年勤続表彰の相場について
    2. 2.2.賞与+休暇を与える場合も
  3. 3.永年勤続表彰の賞与は現金以外に記念品やプレゼントでもOK
    1. 3.1.記念品・トロフィー
    2. 3.2.商品券・旅行券
  4. 4.永年勤続表彰の賞与は課税対象になる?
    1. 4.1.基本的には課税対象になる
    2. 4.2.永年勤続表彰の賞与が課税対象にならない場合
    3. 4.3.課税対象にならないための社内運用を外注できる!
  5. 5.永年勤続表彰で従業員の貢献に感謝を伝えましょう

永年勤続表彰制度とは?

永年勤続表彰制度がどのような制度なのか、何年勤務すると表彰されるのかを解説します。

永年勤続表彰制度について

永年勤続表彰制度とは、自社に長く勤めてくれた従業員に対し、会社からねぎらいや感謝の気持ちを込めておこなわれる表彰を規定する制度です。

永年勤続表彰制度を導入するメリットは、従業員の退職や転職を防ぐ効果もあるといえます。少子高齢化の日本では、今後も労働人口が減少することは目に見えていますので、人手不足の現状は避けられません。そのため、企業側にとってこれからも自社の戦力であり続けてほしいと思うのは当然であり、さらなる活躍を期待する意味を込めて表彰をおこなうのです。

表彰をおこなうかどうかは任意ですので、終身雇用制度が崩壊した現在、もともとは導入していたが廃止した企業もあることでしょう。しかし、人手不足といわれる現在、従業員が自社に留まって長く働いてくれたことは称賛に値します。廃止する理由の多くは自社に合わなくなったからですが、今の時代に合わせて制度そのものを見直ししてみてはいかがでしょうか。

表彰方法やタイミングは?

表彰では、対象とされる勤続年数に応じた表彰状と合わせて賞与という形で現金や賞品を渡すことや報奨金(インセンティブ)として現金やポイントを渡す、または外部の福利厚生サービスを利用して従業員に好きなサービスを選んでもらうなどの方法があります。どの方法であっても、従業員には喜ばれるものでしょう。

表彰される勤続年数は企業によって異なりますが、多くの企業では10年ごとに表彰をおこないます。なお、表彰対象となるのは正社員だけでなく、勤続年数が長い場合はパートやアルバイトでも表彰する企業が増えており、モチベーション向上につながっています。


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永年勤続表彰の金額はどのくらい?

永年勤続表彰制度について気になるのが、表彰の際に従業員に贈る賞与の金額です。勤続年数によって金額がどのくらい変わるのか、賞与の相場を見ていきましょう。

永年勤続表彰の相場について

産労総合研究所のデータによると、永年勤続表彰の対象として定められている勤続年数のうち、最も多いのが勤続20年です。次いで勤続30年、10年と続きます。つまり、新卒で入社した従業員の場合で考えると、42歳で20年表彰を受ける人が多いことになります。

そして、永年勤続表彰の賞与額は、基本的には勤続年数が長いほど高くなる傾向にあるようです。賞与額の相場を勤続年数ごとに見てみると、勤続10年の場合は36,111円、最も多いという勤続20年の場合は74,350円、勤続30年の場合は132,632円となります。

勤続10年ごとに、賞与額の相場は一気に跳ね上がっていることがわかります。このデータは2006年のものなのですが、これより先のデータが発表されていないため、現在もこの水準から大きな変化がないのでないかと推測されます。傾向としては、永年勤続表彰をおこなうにあたって賞与を用意する場合は、その従業員の勤続年数が長くなるほど、多額の賞与を用意しなければならないのです。

賞与+休暇を与える場合も

永年勤続表彰で与えるのは、賞与だけとは限りません。企業によっては、賞与に加えて勤続年数に応じた日数のリフレッシュ休暇などの特別休暇を付与するところもあります。付与する休暇日数は賞与と同じく、勤続年数に応じて増えていく仕組みとしている企業が多いようです。

例えば、勤続年数5年の場合は賞与20,000円と休暇5日、勤続年数10年の場合は賞与40,000円と特別休暇6日を付与する、といった形になります。


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永年勤続表彰の賞与は現金以外に記念品やプレゼントでもOK

永年勤続の表彰式でプレゼンターから花束が贈呈された対象者の従業員

前述のとおり、永年勤続表彰で渡す賞与は、現金でなく賞品などでも問題ありません。現金以外には、以下のような商品が各企業で採用されているようです。

記念品・トロフィー

永年勤続表彰にあたり、表彰状や賞与以外に記念品やトロフィーを贈呈する企業もあります。

記念品やトロフィーを渡す場合は、これまでの労をねぎらう言葉やメッセージを刻印するなどの演出がおこなわれることも多く、長年その企業に勤めてきた人にとっては非常にうれしいサプライズとなるようです。また、役員や先輩社員、部下など立場を問わない寄せ書きやお祝いメッセージなどの心のこもった色紙を渡すことも有効です。コロナ禍で色紙の作成が容易でなくても、Web上でコメントを集約して寄せ書きのように送ることができるサービスもあります。Webであれば英語など日本語以外での対応可能なサービスもありますので、外国人労働者に対しても有効です。

永年勤続表彰をおこなう際は、賞与などの現金だけでなく、記念になるようなアイテムの贈呈も検討してみると良いでしょう。

商品券・旅行券

商品券や旅行券なども、表彰の際に贈る賞品として選ばれています。

記念品を企業側で決めて渡す場合、どうしても受け取る人の好みに合わない可能性が出てしまうものです。しかし、商品券や旅行券は、他のアイテムに比べて好みの個人差が少なく、プレゼントしやすい特徴があります。どのようなものを贈呈されたとしても、表彰は従業員にとってうれしいことです。しかし、トロフィーや記念品に比べると、やはり現金や商品券、旅行券などのほうが喜ばれる傾向があります。これらように汎用性の高いものは永年勤続表彰でも人気があり、幅広い年代に受け入れられるのです。

見るたびに永年勤続表彰を思い出すような挨拶状が封入されていたり、使い勝手の良い商品券など従業員が喜びそうなものを選ぶことが大切です。また、表彰対象者がもらう賞品を自由に決められるカタログアイテムを目録として贈呈することも検討すると良いでしょう。


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永年勤続表彰の賞与は課税対象になる?

永年勤続で受け取った賞与や報奨金が給与の課税対象かどうかイメージ

永年勤続表彰で渡される賞与は課税対象になるのでしょうか。また、課税対象外となる場合があるのかどうかも解説します。

基本的には課税対象になる

基本的に、永年勤続表彰で賞与として渡す現金や商品券は課税対象となります。つまり、確定申告が必要になるということです。

現金や商品券は金額がわかりやすく、価額の計算がすぐにできるため課税対象となりますが、永年勤続表彰の賞与すべてが課税対象になるわけではありません。課税対象外のものもありますので、次項で確認しましょう。

永年勤続表彰の賞与が課税対象にならない場合

現金や商品券ではなく、記念品としてふさわしいアイテムなら非課税扱いになり、旅行券や観劇の招待券などもこれに該当します。ただし、旅行券や招待券が非課税となるのは、旅行券を換金せずにそのまま旅行券や招待券として使った場合のみです。旅行券や招待券を換金すると、本来の目的とは違う使い方になるため課税対象となってしまいます。

また、支給から1年以内に使うことも非課税となる条件の一つです。それに加えて旅行券の場合は、国内海外を問わず支給した額面相当の範囲であることと、旅行に利用したことを書面で証明しなければなりません。旅行実施報告書を作成し、旅行券の利用を証明することで非課税扱いとなるため、賞与として贈る際には、その旨も従業員に伝えるようにしましょう。これらの条件を満たしていれば、福利厚生費として計上することができますので、法人税を計算するときは損金に算入します。

課税対象にならないための社内運用を外注できる!

社内リソースがない場合は、課税対象とならないための社内運用を外注することも可能です。永年勤続表彰制度に関するルールや利用状況を把握・管理してくれる外部のサービスを利用すれば、制度の運用が効率的になります。便利な外部サービスを上手に利用しながら、運用をおこなっていきましょう。


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永年勤続表彰で従業員の貢献に感謝を伝えましょう

永年勤続表彰制度は、企業にとって大きな戦力となった人の功績を称えるためのものです。しかし、賞品の手渡しは人事の業務負担につながり、賞品を確保する時間や工数もかかります。永年勤続表彰で贈る旅行券などの使途や利用時期については、企業側で管理することが難しいため、外部サービスを利用して運用するのが最適です。賞与や記念品といった目に見える形でしっかりと還元して、これからも会社のために尽力してもらえるよう称賛や感謝の気持ちを伝えましょう。


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