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「育児休業給付金」とは?正しく理解して従業員の子育てをがっちりサポートしたい!

出産をする際には産休はもちろん、出産後には育休を取得したいと考える従業員は多いでしょう。しかし、多くの人にとって気になるのが休暇中の収入です。今回は、子育てを支援するために国が設けている育児休業給付金について見ていきます。

目次[非表示]

  1. 1.育児休業給付金とは?
  2. 2.育児休業給付金の内容と申請方法
    1. 2.1.受給の要件
    2. 2.2.育児休業の開始日
    3. 2.3.支給額
    4. 2.4.申請方法
    5. 2.5.こんなケースは受給できない
  3. 3.育児休業給付金で企業が注意したいポイント
    1. 3.1.申請に必要な書類
    2. 3.2.関連する申請も忘れずに
    3. 3.3.延長することが可能
    4. 3.4.ふたり目の育児休業にはやや注意が必要
  4. 4.従業員のサポートのために正しく理解したい育児休業給付金

育児休業給付金とは?

育児休業給付金とは、雇用保険に加入している労働者が、育児休業中に一定額の給付を受けられる制度です。休業後の復職を前提として、雇用を円滑に継続するために設けられています。

そもそも育児休業とは、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)」で定められたもので、1歳未満の子どもを養育する労働者が取得できるものです。日雇い労働者は取得することができませんが、正社員でなくても1年以上雇用されており復帰後も契約が続くと見込まれる場合には契約社員やパートなどでも取得することができます。新たに子育てを始める母親・父親にとって一定期間育児に専念できることは非常に有意義なものですが、この間に収入がなくなってしまうことは問題です。このような状態を支援するために育児休業給付金の制度が設けられています。

よくある勘違い1
育児休業は決して女性だけのための制度ではありません。育児休業給付金は男性でも女性でも申請できます。

よくある勘違い2
「子ども」というのも実子だけではなく、養子縁組のように法律上の親子関係があれば、育児休業取得の対象となります。

よくある勘違い3
育児休業の際に支給されるお金は企業が拠出しているものと勘違いされるケースもあります。しかし、育児休業給付金は国が支給する給付金です。育児休業を取得することや取得しやすくすることを目的として、国は2017年の育児・介護休業法の改正で、事業主(企業)に対する周知徹底や育児目的休暇の制度化について努力義務を盛り込んでいます。


育児休業給付金の内容と申請方法

育児休業給付金について具体的な内容と申請方法を見てみましょう。

受給の要件

まず、受給するための条件は、2年以上雇用されていることと12ヶ月以上の雇用保険加入期間があることです。なお、休業中は一切働いてはいけないというわけではありません。勤務日数が10日を超えないことが条件なので、月のうち数日出勤するのは構いません。また、先にも述べた契約期間がある労働者(有期雇用労働者)の場合、1年以上同じ事業主に雇用されていることと、子どもが1歳6ヶ月になるまでに労働契約が「更新されないことが明らかでないこと」が給付を受ける条件となっています。

育児休業の開始日

先述のとおり、育児休業給付金は男女ともに対象ですが、女性と男性では開始日が違います。女性の場合、産後休業から引き続いて育児休業を取得するのであれば、出産日から58日目が育児休業の開始日になります。これに対して、男性には産後休業がないので配偶者の出産日当日から育児休業の開始となります。

支給額

従業員にとって気になるのが具体的な支給額です。これは育児休業開始時点での賃金の67%と決まっています。ベースとなる賃金は日額で計算され、休業開始までの6ヶ月間の給与総額を180で割ることで算出されます。計算式は以下のとおりです。

支給額=休業開始時点賃金日額(6ヶ月分給与÷180)×支給日数(1ヶ月であれば30)×67%

例えば、直近の月額賃金が25万円であれば、育児休業給付金の1ヶ月の支給額は67%に当たる16万7,500円です。ただし、支給率は休業開始から6ヶ月が経過すると50%となることが決められており、同じ例では半年後からの支給額は12万5,000円です。また、申請・給付は2ヶ月ごととなるので33万5,000円(半年後からは25万円)を一度に受け取ることになります。

申請方法

申請先は、勤務する事業所を管轄するハローワークとなります。本人が直接申請することも可能ですが、原則としては企業が行うこととされています。企業側では、上述の計算で使われた賃金日額を明らかにする書類と受給資格の確認、育児を証明する書類を申請書とあわせて提出します。

こんなケースは受給できない

育児休業給付金の対象外となるケースについても具体的に押さえておきましょう。

まず、退職を予定している場合です。本給付金は雇用の円滑な継続を目的としているため、育児休業後に復職することが前提です。また、給付金は休業中に収入が減ったりなくなったりするケースを想定しており、休業中にも企業から8割以上の賃金が支給されている場合には給付を受けることができません。さらに、条件としても触れましたが雇用保険に加入している労働者が対象です。このため、自営業者や雇用されていない経営者は給付金の対象外です。


育児休業給付金で企業が注意したいポイント

最後に、企業側が注意したい育児休業給付金申請に当たってのポイントを見ておきましょう。

申請に必要な書類

初回申請に当たって提出する書類は以下のとおりです。

・育児休業給付受給資格確認票
・(初回)育児休業給付金支給申請書
・雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
・賃金日額と賃金の支払いに関するエビデンス(賃金台帳や出勤簿など)
・母子手帳のような、育児の事実が確認できる書類

2回目からは育児休業給付支給申請書と支給対象期間(申請する期間)に支払われた賃金の証明書(賃金台帳や出勤簿など)のみの提出となります。なお、これらの申請は電子申請も可能です。

関連する申請も忘れずに

申請に当たっては受給資格の確認を行うとともに、期間終了時の届け出も忘れないようにしましょう。また、留意すべき点としては、育児休業中は社会保険料(健康保険や厚生年金)が免除されるということです。事業主の負担も免除されるため、忘れずに社会保険料免除の手続きを行いましょう。

また、従業員が復職した際には、社会保険料の報酬月額変更届と厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例の申し出についても手続きをしておきましょう。これらは休業が終了した後の給与に基づいて社会保険料の金額を変更し、さらに短時間勤務によって保険料が減っても将来受け取れる年金が減額されないようにする手続きです。保険料は復帰後3ヶ月間の給与を基にして4ヶ月目以降の金額を変更するので、復帰から3ヶ月後が申請のタイミングとなります。この二つの申請は同時に行います。

延長することが可能

1歳未満の子どもの養育のためとされている育児休業給付金ですが、実は延長が可能です。その場合には、支給期間は1歳6ヶ月までか、あるいは2歳に達するまでになります。育児休業給付金の支給期間は子どもが1歳に達する前々日か、1歳になる前に職場復帰する場合には復帰日の前日までですが、延長が認められる際の条件は以下のとおりです。

・保育所に入れないとき
・配偶者の死亡
・子どもを育てる予定だった人が、負傷・病気・精神障がいで養育が困難なとき
・離婚やその他の事由で配偶者が子どもと別居したとき
・6週間以内の出産の予定がある、あるいは産後8週間を経過しないとき

企業としては、延長を申請するために、それぞれの理由に応じた証明書類が必要となります。入所不承諾通知書や世帯の構成が分かる住民票や母子手帳などです。なお、保育所については、1歳に達した翌日から保育所に入れるよう申し込んでおく必要があります。さらに注意したいのは、2種類ある延長期間については、それぞれ申請をしなくてはなりません(1歳に達した際と1歳6ヶ月に達した際ということになります)。

ふたり目の育児休業にはやや注意が必要

第1子の育児休業中に第2子を妊娠した場合には、第2子の産前休業(6週間前)開始となる前日で育児休業給付金の支給期間は終了となります。第2子の育児休業についても、ここまでで見た条件を満たしていれば受給が可能です。ただし、気になるのが育児休業開始までの2年間で12ヶ月以上の雇用保険加入、すなわち勤務実績があるという条件です。第1子から連続しての育児休業を取得するのであれば、この条件を満たせない心配があるかもしれませんが、その点は救済措置として「やむを得ない理由であれば」最長4年が算定の期間となっています。担当者としては、こうした申請の実務についてはハローワークに相談してみるとよいでしょう。


従業員のサポートのために正しく理解したい育児休業給付金

従業員は介護と同様に、育児休業についても給付金を受けることができます。これは、出産を予定している労働者にとってはもちろんのこと、一定期間後には労働者にきちんと復職してもらいたい企業にとっても重要な給付金と言えるでしょう。従業員をサポートしていくためにも受給資格や申請方法、延長のケースなど、正しく理解しておきたいところです。


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