従業員研修 活用のヒント
タイムマネジメントセミナー


テーマ:時間管理・時間活用・残業削減
時間管理コンサルタント/有限会社ビズアーク時間管理研究所 取締役社
水口 和彦様

※2021.2.インタビュー     

 水口講師は、数少ない「時間管理(タイムマネジメント)専門講師として、企業や自治体、教育機関などにおいて時間管理の研修や指導をしています。JTBベネフィットでは、2021年2月25日(木)に、『【ムダな残業を解消】即効!仕事力が3倍アップする時間活用法』と題し、ウェビナー(オンラインセミナー)を開催。終了後、水口講師に、タイムマネジメントセミナーを開催する思いや活用のヒントを伺いました。

この記事でわかること。

 テレワークでも、従業員の仕事の効率を上げる方法
■ 残業を気持ちよく減らしてもらう方法


【プロフィール】
時間管理コンサルタント/有限会社ビズアーク時間管理研究所 取締役社長 水口 和彦様
住友電気工業株式会社にて研究開発・生産技術・品質管理エンジニアとして勤務するなかで時間管理を研究し、残業を大幅に削減する。その経験を活かし2006年に独立。数少ない「時間管理(タイムマネジメント)専門講師として、企業や自治体、教育機関などにおいて時間管理の研修や指導を行っている。主な著書『部下を持つ人の時間術』、『仕事が3倍アップする時間活用法』(実務教育出版)など多数。
労働時間は減っているんです
まず大前提として、「働き方改革」が必要と言われるようになって数年経ちましたが、労働時間は減っている傾向にあります。中小企業はまだ大きく削減できていない企業が多いとは思いますが、サービス残業はしない・させない、その認識は働き方改革以前に比べると広がっています。また、時間外労働時間が多すぎる企業や組織は許容されなくなっています。
 
この大きな流れもあって、どう効率よく働いてもらうか、時間をどううまく使うか、働く環境整備が企業に求められ、時間管理がスキルとして従業員に求められるようになりました。テレワークが定着してきたなか、上司の管理方法や従業員のオンオフとの切り替えがより重要になっています。

 

時間削減
「さぁ、今日はなにやろう」では管理できるわけがありません
タイムマネジメントで一番大切なのは本人の自己管理です。自分のタスクを一番分かっている本人が自己管理できていないのに、上司が管理するのは難しい。テレワーク下で、自己管理ができていない従業員には、「明日は何をするのか」短いスパンでタスクを明確にすることが必要です。このとき、上司はその予定と実績が合っているかどうかに注目しがちですが、予定外の仕事が飛び込んでくることもあるので考慮してください。短いスパンで予定と実績が合うかどうかよりも、1週間単位にするなど少し長いスパンで確認するほうが効果的です。

タイムマネジメントを実践していく上で必要なことは、日々の仕事の中でタスクを書いたり、カレンダー等に入力する習慣です。テレワーク下では、オンラインで確認できるタスク管理方法をチーム内で共通認識にします。そして、例えば、チームで打ち合わせした後にタスクを入力しているかどうかを管理者はチェックします。すぐに入力するくらい浸透していれば良いですが、打ち合わせでタスクが決まっていても入力してない、直接本人に聞いてみても、メモにも残していないのであれば、指導の必要ありということになります。

より詳しく知りたい方はこちら。「タイムマネジメント-自己管理できない従業員編-」
一つの仕事に時間をかけすぎる従業員は一定数います
一つの仕事にどれだけ時間をかけるかは、テレワーク下ではより大切な確認事項になっています。オンとオフを切り替え、どう集中力を保つかが課題になる一方で、時間的余裕から労働時間が長くなる傾向が強くなっているようです。

もともとテレワーク勤務に関係なく、業務内容は1時間で終わる内容であっても、さらに2時間、3時間と時間をかけて完成度を高めていこうとしてしまう、良くない完璧主義の人がいます。指導方法として、私がおすすめしているのはまず所要時間を測ること。まず、どれくらい時間がかかったかを後から分かるように、開始時間と終了時間を記録させます。それによって時間のかけ過ぎを本人が自覚できるようになります。本人も気づかずに時間をかけていることはあるので、所要時間を確認する意味があります。

それでも、時間がかかっているようであれば、時間を基準にして進捗を上司が確認します。出来栄えではなくて、時間で区切りを決めるのが大切です。その時点で途中でもいいから見せてもらう。「だいたいできたところ」とか、「6割くらいできたところ」というと結局なかなか見せてきません。本人は「まだまだ」と思っていても、上司目線では概ねOKなことが多い。「大体いいじゃないか、あとはここだけ出来たらOKだから。あと30分くらいで仕上げて」と成果を認め、修正点と時間の目安を伝えると「これくらいでいい」がだんだん分かってきます。
 
「もう少しやれば、もっと良くなるかもしれない」を、冷静に再考する。いくらでも残業できる環境にあると、時間をかけ過ぎていてもその自覚がなくなる傾向になります。テレワーク下ではより一層「強制終了」する意識が大事かもしれません。
時間管理


  
「優秀な社員だけ働いてほしい」は通用しない
経営者目線で時間外勤務を捉えると、質高く働く従業員にはより多く働いてほしい、だらだら残業をしていると見える従業員には減らしてほしいと願うでしょう。いわゆる「生活残業」する従業員は存在します。しかし、それは通用しないですよ、というのが私の意見です。

そもそも時間外勤務は上司の命令に基づいてするものですが、実態は、申請ベースです。気をつけたいのは、Aさんはいかなるときも申請が通るのに、Bさんは否認される。仕事のやりやすさで明らかな差をつけるは嫌がらせになりますし、人材育成につながりません。あくまでも声掛けから仕組みまで全社的な残業削減に向けた取り組みにした上で、時間管理をスキルとしても身に付けられるように指導していくことが大切です。

また、時間外を減らしましょう、といいつつ会議の数や人数は変わらなかったり、時間管理されていない会議運営方法だと、従業員は自分がタスクにかける時間を削減しようとは当然思いません。マネジメント層ほど意識して時間管理に取り組んでいただき、納得性のある取り組みにして欲しいと願っています。

タイムマネジメントに良くない印象を持っている人もまだいます。計画を細かく立てて、隙間なく仕事を詰め込んで、休む間なく働く、そんなイメージですね。効果があること、例えば、残業が減ることでストレスも減る、仕事にも余裕がうまれる、ミスが減る、自信もって仕事に取り組めるなど、を分かってもらい納得してもらう必要があります。

メリットと共に、そのやり方を第三者が伝えることは効果的です。ぜひ本セミナーを活用いただければと思います。
より詳しく知りたい方はこちら。「タスクとは」
~ 水口講師 ありがとうございました。 ~